カメラを始めて1年が経ちました(終) 富士の樹海に足を踏み入れましたよ。
みなさん、こんにちは。
今日もだらだらしてますか?
どうも、だらり庵 庵主のクロギタロウです。
突然ですが、みなさんゲームはお好きですか?
ゲーム、特にRPGって大体において、表向きのボスを倒してハッピーエンド!とはならないものです。
そう、いるんですよね、裏ボスというやつが。
僕の数少ないRPG経験から申し上げますと、ドラクエ3内での魔王バラモスを倒した後の大魔王ゾーマのような存在。
強かったですね、ゾーマ。
バラモスを倒した後に突然地下世界に落とされた時には、衝撃で開いた口が塞がりませんでした。
裏ボスやべえ!と興奮したのを覚えています。
僕のカメラ放浪の旅も「フルサイズ機」といういわばボスキャラにたどり着いたことで終わりを迎えたかに思われました。
でもね、カメラの世界にも裏ボスがいたんです……
カメラを始めて1年シリーズ、最終回となる今回は、僕がいかに裏ボスとの死闘を繰り広げたかをお送りしようと思います。
それでは早速いってみましょう。
怒涛の3ヶ月から目をそらしてはなりません。
X100F時代(2018年5月〜8月)
裏ボスは広大な富士の樹海に潜んでいるといいます。
その存在の噂を耳にしたのは広島県尾道市で開催されたフォトウォーク「たけさんぽ広島」においてでした。
何かがおかしいと、フォトウォークが始まった段階で気付くべきだったのです。
とあるメーカーのカメラの数が、不自然なほどに多いということに。
そう、僕は裏ボスの刺客たちに包囲されながら写真を撮ってたということに気付けなかったのです。
命取りでした。
彼らはそろって富士フイルムのカメラを手にしていました。
おかしい。
富士フイルムの市場シェアは一桁パーセントのはず…
モヤモヤを抱えたまま、なだれ込んだ宴会場で、刺客たちは口々に僕に囁きました。
「富士の色味は絶品だよ〜」
「APS-Cの極みを君も」
「フイルムシミュレーションがうんぬんかんぬん」
いい具合にアルコールもまわっていた僕は、気付かぬうちに彼らの甘言が脳みそに入り込むことを許してしまったのです。
果たしてフォトウォークから2週間。
どういうわけか僕の手元には、富士フイルムのコンパクトデジタルカメラX100Fが…
フルサイズのカメラを持っている僕が、どうして今更センサーサイズの小さいAPS-C機を?
理由は一つ。
超かっこいいんだ。
震えるほどエキサイティングなフォルム。
俺だよ、俺こそがカメラだ、そんな幻聴すら聴こえてきそうです。
おいおい見た目だけだとナメてもらっちゃあ困るぜ、X100Fが語りかけてきます。
そこまで言うなら見せてもらおうじゃないの、富士の良さってヤツを!
木の床がしっかり質感も出てる。
陰影セクシー。
シュアッ!
シュアアッ!!
公園の遊具の朱色が鳥居みたい。
鳥居といえば神社、神社といえば狛犬。
X100Fもコンパクトなので壁に張り付いてリフレクションを狙えます。
遠景だってお手のもの。
あまりの高さに震えて手ブレしてるかも。
フィルムシミュレーション「ACROS」は本当にクール。
ただスマホいじっているだけなのに。
あ、ヤバイ。
口が勝手に…
あ、ダメだ。
言ってしまう、言葉がこぼれ出てしまう…!!
安易に使いたくない言葉なのに…出ちゃう!!
……!!!
エモい。
っハア!!!
富士フイルムとんでもない。
こりゃすごい。
なんでシェア率低いんだ。
とまあこんな感じで一発で虜になりました。
ん?
裏ボスとの死闘?
そんなんないっす。
ただただ、X100Fが出してくる写真にメロメロになるだけ。
となると次はもうお分かりですね。
X100Fはレンズ一体型のコンデジ。
富士フイルムからは多種多様な魅力的なレンズが発表されている。
レンズ交換型いくしかないっすわ…!!!
※2018年8月某日、X100Fは普段から仲良くさせてもらっているブロガーのしゅんさんぽさんのもとに旅立ちました。これから僕のX100Fはより多くの人を富士の樹海に誘ってくれることでしょう。
X-T20時代(2018年8月〜)
X100Fという究極の「撒き餌カメラ」に魅了された今、僕に残された選択肢はそう多くありません。
様々な焦点距離のレンズを試して絶頂するか、様々な焦点距離のレンズを試して絶頂するか、です(あれ?)
というわけでX100Fを購入してからわずか3ヶ月で、次なるカメラとレンズを入手してしまいました。
選ばれたのはX-T20。
富士フイルムの素晴らしいところはフラッグシップ機とそれ以外が同じセンサーを積んでいるという点。
操作性や耐久性等に違いは見られるものの、基本的には出てくる画が同じというのは非常に嬉しいですね。
自分の主とする用途に合わせて、ボディを選ぶことができます。
サラリーマン太郎はもはや何も言いません。
「これで最後だからさ」
K-1を迎え入れた時のウルトラマンタロウの甘言を信じた彼が悪かったのですから。
X-T20ですが、サイズとしてはコンデジのX100Fとほぼ変わりありません。
特に購入したレンズの一つ、神レンズと名高いXF35mm F1.4を装着したサイズ感は実にコンパクトで、持ち出したくなる欲をかきたてられます(写真のレンズはまた別物です)
もう1本のXF90mm F2.0は少しアンバランスな感じがしますが、レンズの方を本体と思って持つようにすれば何の問題もありません。
そしてこの2本のカメラ、どっちも最高です。
以下この1ヶ月で撮った写真です笑
90mmが得意なようなので、35mmと比べて多いです。
ペアヘッド?
フルサイズ換算135mmなので、にゃんこをビビらせることなく撮影の間合いに入れる90mmは素晴らしい。
立体感もバッチリです。
ACROSはやはり素敵です(35mm)
90mmは使いづらいといいますが、程よく距離を置いてスナップできるレンズだと思います。
重宝しています。
リフレクション好きね。
進め〜!!
夏の日差しはどこまでも容赦ないですが、こんな写真が撮れるのならいいか。
夏といえば麦わら帽子。
その質感もしっかり描出。
シロフクロウさん怖い笑
柱はひんやりするのかな。
し・つ・か・ん
さて、ここまでお読みくださったあなたなら、僕がいかに富士の誘惑と戦ってきたかお分りいただけたでしょう!
え?
何の躊躇もなくぽいぽい機材を揃えてるじゃないか?
まあそうですね。
走り出した新幹線は止められないですからね。
カメラの2年目、すなわちセカンドシーズンも始まっています。
超特急で駆け抜けてきた1年目は非常に濃密でした。
さすがに奨学金等返さないといけませんので、1年目のようにレンズを買ったりはできないでしょうが、引き続き全力で楽しんでいきたいと思います!
というわけで2年目がスタートしたのを記念してXF18−55mmを購入しましたので、そのうち撮った写真を含めてご紹介するかと思います。
ガンガンいきますよ!
本日もお読みいただきありがとうございました!
そろそろ本の記事書かなきゃね笑
カメラを始めて1年が経ちました(3) いつかなんて待ってたらおじいちゃんになっちゃうから、今K-1だ!
みなさんこんにちは。
今日もだらだらしてますか?
どうも、だらり庵 庵主のクロギタロウです。
カメラを始めてからの1年を振り返るシリーズも残すところあと2回。
今日はいよいよアホンダラがフルサイズに手を出したお話です。
どう考えても己の力量を超えた存在を手中にする。
言うなればジムバッジを1個も持ってないのに、通信交換でレベル100のポケモンを手に入れたようなものです。
当然使いこなせていません笑
なにせこの時点でまだISO感度を調整することすら覚えていませんから…。
身の程を知れ、と言う声が聞こえてきます。
返す言葉もありません。
でも…出会っちゃったから……。
アイツに…。
というわけで振り返りシリーズ第3弾、いってみましょう!
K-1時代(2018年1月〜)
2017年も終わりに近づいた頃、僕の視界には雪とともにフルサイズ機の存在がちらつき始めました。
カメラを趣味にしている以上しょうがないことなのです。
宿命、デスティニーとも。
「いつかはフルサイズ」
そんな言葉が世間にはあるようですが、僕の性根がそれを拒絶します。
「いつか撮りたいんじゃなくて、今撮りたいものがあるんだ」(キマった…)
そんなこと言ったって、現実的に結婚やなんやに向けた資金も貯めなきゃいけないんだからよせ!と僕の中のサラリーマン太郎がいくら説得しても、僕の中のウルトラマンタロウはいたずらにストリウム光線を放つばかりで聞く耳をもちません。
過去3年間のカメラを趣味にしていなかった頃のサラリーマン太郎が必死で貯めてくれていた貯金が、巨大な地響きをたてて崩落し、PENTAX初のフルサイズデジタル一眼レフK-1が顔をのぞかせました。
「これが最後だからさ」
うなだれるサラリーマン太郎の肩を叩いて、僕はそう言いました。
はぁ…カッコいい。
カッコ良すぎるのでロゴだけフォーカスして、どうぞ。
もうこの記事、これで終わって良いですよね。
というのは冗談ですが
写真の知識、技術、経験その全てが欠如したままでフルサイズ機を買ってどうするのだと呆れられてしまうのも仕方ないと思います。
しかし、この最高にカッコいいK-1に、しょうもない写真を撮らせるわけにはいかない!と気合いが入るというメリットもあると思うのです。
最高の機材を揃えておいて言い訳はできません。
自らを追い込んでいくスタイルなのです!……とでも書いておけばカッコいい感じじゃないですか?
世に言うFA Limitedの三姉妹も一気に迎え入れました。
美しい…。
美人三姉妹とお近づきになれて、サラリーマン太郎も血の涙を流して喜んでくれています。
気軽に撮り歩くにはちょいと重たすぎて、僕の得意科目ではないのですが、ここぞという場面ではエースらしくビシィ!っと決めてくれるあたりに惚れ惚れします。
何よりこの重さが、写真撮ってるぜぇって感じがして楽しいのです、ホント。
時々手首が痛くなるんですけども。
以下、K-1で撮った写真です。
僕のカメラライフにおける、全ての出会いの原点である「ミニたけさんぽ大阪」にもK-1を連れていっていましたね。
本当にたけさんぽには感謝しています。
11月が本当に楽しみです。
加古川バイパスの下ですね。
そう、加古川の出会いも僕の人生の転機となりました。
本当に、カメラがあればこそなのです。
SIGMAの35mm F1.4 DG HSMです。
キレてる。
郵便ポストってなんか撮りたくなりませんか?
ちゃんと瞳にピントきてますね。
ワレモノが整然としてるとなぎ払いたくなるのは僕だけでしょうか?
もういい?
そんなこと言わないで、どんどんいきましょう!笑
FA LImitedたちと組み合わせると解像感とはまた違った味わいがあるといいます。
こちらは43mm F1.9です。
なぜか追憶にかられます。
こちらは31mmです。
パープルフリンジとかすごいですけど、逆にいい笑
77mm。
らしい写真を探したのですが、まだそこまで使用回数がありませんでした。
でも三姉妹の中では一番好きな焦点距離かもしれません。
これは50mmマクロでスナップした時のですね。
個人的にかなりお気に入りです。
50mmマクロはpaletteで連載中の撮っておきの1冊でも活躍しています。
面白い本を写真と文章で紹介していますので、こちらもお読みいただければ嬉しいです。
最近はお出かけが多いので、D FA28−105mm F3.5-5.6の標準ズームを使用しています。
さてさて、以上がこれまでに僕がK-1で撮った写真たちになります。
やはり御しきれていません。
でも、やっぱり楽しいんですよね。
いつか最高にすげー写真撮ってみせるから、辛抱強く待っててくれ、と思いながらシャッターを切っています。
これまで楽しさオンリーで写真を撮ってきましたが、K-1が僕の意識を少し変えてくれたように思います。
思うような写真は撮れていません。
SNS上でK-1で撮ったという写真を目にするたびに凄いなあ!という感想と、僕も少しでも近づきたいという向上心が芽生えてきたのです。
よくわかっていなかったカメラの用語なんかを覚え始めたのも、K-1が手元にきてから。
気軽に持ち出せるカメラではないですが、この最高の相棒が最高のパフォーマンスを発揮できるようになりたい。
今はその気持ちが強くなっています。
どんどん上手くなりたい!
頑張れば頑張っただけ応えてくれるレベル100の相棒とのこれからに、やっぱり今日も僕はワクワクしているのでした。
本日もお読みいただき、ありがとうございました。
次回はいよいよ振り返りシリーズ最終回。
カメラを巡る旅は、フルサイズに到達することが終点ではなかったのです……。
カメラを始めて1年が経ちました(2) 最強のスナップシューターGRⅡと僕。
みなさんこんにちは。
今日もだらだらしてますか?
どうも、だらり庵 庵主のクロギタロウです。
今回も前回に引き続き、カメラを始めてからの1年を振り返ろうと思います。
初代相棒D5300と素敵なカメラライフを歩み始めた男は、いつの間にか物足りなさを感じるようになります。
次第にエスカレートしていく彼の行動の先には、一体何があったのでしょうか。
それでは早速いってみましょう!
四六時中写真撮りたい病発症 GR時代(2017年10月〜)
写真を撮るのって本当に楽しい。
そう思うようになって数ヶ月。
僕は病気にかかってしまいました。
24時間エニウェア写真撮りたい病です。
本当に辛く、苦しい病気です。
素敵なシーンを目にしてカメラを持っていなかった時の絶望たるや。
思わずそこにないカメラをエアーで構えながら涙を呑むしかない、あの絶望。
シャッターチャンスは24時間年中無休、いつ何時訪れるかわからないのです。
とはいえ、いつでも一眼レフという大きなものを首からぶら下げている訳にもいかないのです。
一応僕も人間なので。
時と場所を選ばないカメラがあればいいのに……
でも、そんなワガママを叶えてくれるカメラなんてな……あった〜!!
てな感じで僕が出会ったのが、最強のスナップシューターRICOH GRⅡ。
即購入です。
これがまた僕のカメラライフを一つ上の次元で充実させてくれた、最高の相棒。
撮れる写真はD5300に見劣りしないのに、ポケットに入れて持ち運ぶことができるなんて!
さらに多彩なエフェクトもあって楽しい。
GRⅡのおかげで、僕はどこにいても何をしていても、楽しく写真が撮れる体になりました。
最高。
もともとスナップ撮影が好きという特性を持っていたのでしょうか、不思議とD5300で撮るよりも面白い写真が撮れるようになりました。
現在に至るまでなにかとお世話になっているGRⅡ。
フルサイズ化した「Ⅲ」が発売されると言われて久しいですが、このコンパクトさが失われるのだとしたら、このままでいいかなあ、と考えています。
それぐらい僕はGRⅡが好きなんだなあ たろを
以下、GRⅡと過ごした日々です。
ふと入ったお店で変なもの見つけても、撮れる。
鉄鍋餃子屋に一眼レフ持って入る人はなかなかいないですからね。
あれ、D5300でもこんなことしてたな?
尾道にて
有名な大阪梅田、朝日プラザの螺旋階段も。
良いマフラーだなあ、と思って撮ったらたまたま自転車も黄色、電信柱の黄色も!
磨りガラスって良いですよね。
どこか忘れました笑
それぐらい「おっ」と思った時に撮ってるんですね。
これは京都のとらやですな。
流石にロゴが入ってたら僕でもどこで撮ったかわかります笑
そしてマクロモードで寄れるのも素晴らしい。
最短撮影距離10cmです。
お正月の起き抜けにもう撮ってる。
甥っ子はもう起業するつもりかな?
寒空の下、震えながら車の屋根の上に直置きして撮った牛久大仏。
ハイコントラストなモノクロで。
モノクロかっこいい。
近所で撮ってるのはだいたい飲み会帰りですね。
GRⅡに手ブレ補正機能はないので、酔っ払って撮ると意味不明なものが量産されます。
シラフになって「?」となること多数。
塗り忘れたのか、意図的なものなのか。
なんにせよ、こういうものを街中で見かけて撮るのが楽しいです。
赤が映える。
ルーフ部分が白とびしているのがもったいないですが、面白かったので。
いろんなところに生ってるリンゴ。
網々の立体駐車場の陰影面白い。
あ、しゅんさんぽ。
懐かしき尾道の夜。
ボディが小さいので、壁面に張り付いてリフレクション狙ったり。
姫路駅前でパチリ。
これも飲んでるなあ。
どこで撮ったか記憶がありませんもの。
以上、GRⅡと出会ってから撮った写真たちでした。
飲んだ後に撮ったり、何も考えずに歩いていたり、およそ一眼レフを持ち歩くことを想定していないシチュエーションでの写真が多いのがおわかりいただけたのではないでしょうか。
つまり、最高なのです(雑な結論)
だって特に言うことがないんですよ。
最高なもんは最高なんですから。
今日は撮りに行くぞ!と気合いを入れる必要がなくて、面白いなあと思った次の瞬間にはシャッターが切れている。
心が動いた瞬間と撮影とのタイムラグは小さければ小さいほど良い気がするのは僕だけでしょうか?
それに、ポケットにGRⅡを忍ばせているだけで、今日も面白いものと出会えるような気がしてくるのです、不思議なことに。
というわけで、みなさんもお酒飲みながら写真撮りましょう!
以上カメラ始めて1年レポート、GRⅡ編でした!
お読みいただき、ありがとうございました。
次回はついにフルサイズ?
カメラを始めて1年が経ちました⑴ 初代相棒D5300と僕。
みなさんこんにちは。
今日もだらだらしてますか?
どうも、だらり庵 庵主のクロギタロウです。
つい最近地獄に堕ちた僕ですが、実は地獄の他にも、沼にもかなりはまりかかっています。
もちろん沼といっても、水をたたえた沼ではありません。
好きになったらどんどん深みにはまってしまう様子を表現した言葉です。
様々な趣味に使われます。
僕がはまりかけている沼はいわゆる「カメラ沼」というなかなか厄介な「沼」です。
実は2018年の8月19日でカメラを始めて1年が経ったのですが、こんなにも早く沼に浸かってしまうとは正直なところ僕自身、夢にも思っていませんでした。
はまってしまえばアッという間、ダイソンにも負けず劣らずの誘引力でした。
こわいこわい。
とはいえ、ちょうどいい機会ですので、いかにして僕がこのどこまでも深い沼にはまるに至ったかを披瀝することで、現在沼のほとりに立ちつつある、もしくはカメラを趣味にしようと考えてウニウニ迷っている人を突き落とすことができたら……勇気づけることができたらなあと考えております。
それではいってみましょう、哀れな男の1年の軌跡が、ここにあります。
始めて買った一眼レフで一番最初に撮ったのは、友人宅のコップでした笑
僕を沼のほとりに立たせた者
実はワタクシ、大学生の頃に一度カメラを手にとっておりました。
しかもフィルムカメラを(父親が持っていたNikonのFE2でした)
2006年高校生の時に観た「ただ、君を愛してる」という、ひたすらにヒロイン里中静流役の宮﨑あおいさんが可愛い映画の影響です。
この映画を観た当時の僕は(この受験を乗り越えたら、写真部に入って、宮﨑あおい似のカメラ女子とキャッキャウフフするんだ)と心に誓っていました。
頭がどうかしているとしか思えませんが、当時は真剣そのものでした。
にも関わらず、2009年の大学入学後に写真部に入部したものの、即やめてしまいました。
理由はお金がたくさんかかりそうだ、ということとフィルムカメラの操作がよくわからなかったというお粗末なもの。
短い写真部時代に撮ったフィルム1本分(!)の写真は今残っていませんが、どこかの公園の魚型の車止めを写したものを現像した記憶だけはあります。
今思えば実にもったいないことをしたものです。
それから約10年の時を経て、僕の目の前に2006年宮﨑あおいに次ぐ第2の天使が現れたことをきっかけに、心の片隅の物置でホコリを被っていたカメラ欲が再燃しました。
甥っ子が爆誕したのです。
目に100個ぐらい入れても痛くない可愛いおてて。
D5300時代(2017年8〜12月)
2017年7月に甥っ子が誕生したという一報を受け、僕は有給休暇を取得して地元である宮崎に飛びました(この時点でオジ馬鹿の片鱗が見えます)
スヤスヤ眠る天使と面会した瞬間、僕は「あひー!」と叫びました。
「あひー!」です。
この短い言葉には全てが詰まっていました。
早くカメラを買って、この地上最カワな天使を激写しなくては、という思いが。
もはやカメラを持っていないことに対する危機感とも言い換えることができるほどの切迫した思い。
我が父はNikon D5500を、甥っ子の父母である妹夫婦はそれぞれSONYのα55を購入していました。
カメラを持っていない僕は震えました。
そして光の速さで買いました。
選ばれたのはNikon D5300。
これは僕に写真部に一緒に入ろうと誘われ、僕がやめた後もカメラをやっていた信頼すべき友人からのアドバイスを受け手のチョイスでした。
本当に、ありがとう。
こうして僕は、甥っ子を撮影する機械に成り果てました。
その年のお盆休みだけで4000回以上シャッターを切ったと思います。
そんな甥っ子撮影ロボットな僕ですが、アイアンマンではないので、距離の問題を乗り越えることはできませんでした。
甥っ子は九州、僕は関西。
いつになったら九州-関西間は10分で結ばれるのだと恨み言を呟いては枕を濡らす日々。
寂しさを紛らわせるために、近所や観光先で写真を撮り始めたのですが、これが思いの外楽しい。
背景がボケるのを純粋に楽しんでいた時代です。
しぼり〜とか、しゃったあすぴいどとか、何にも考えずにひたすら撮り始めました。
そんな僕みたいなあんぽんちんにならないためにも、カメラ初心者の方は以下の記事を読みましょうね。
以下D5300で撮った懐かしき日々です。
時系列に並べてあります。
あんよ
銀閣寺の前かな。
大阪駅からグランフロント
京都の伊根町。
同じく伊根町。
京都の迎賓館の中にあった幕?
京都御所のランナー3人組。
雨の大阪中崎町。
境港の海とくらしの史料館の中庭で開催されていた手ぬぐい祭り?
鳥取砂丘の波が描いた砂絵。
これも鳥取砂丘。
逗子で行われた、僕の人生を変えたブックイベント「10代の自分へ。」にて。
言うまでもなく奈良。
奈良公園。
これは・・・神戸?
さて、ここまででだいたい2017年の12月頃までです。
カメラを趣味にし始めてだいたい5ヶ月。
随分といろんなところに足を運んだものだと思います。
カメラに出会うまでの僕は、ランニングをするか、読書をするかの日々。
姫路という見知らぬ土地で就職してからの約3年間、新しい友達の一人もいないまま、彼女と自分だけの閉じた世界で生きていました。
カメラを始めてからの怒涛の日々は、今でも夢なんじゃないかと思うほど素晴らしい出会いに満ちていました。
カメラをやっていなかったなら、今仲良くしていただいている人たちとのご縁が生まれることは決してなかったでしょう。
本当にカメラを始めて、よかった。
まだまだ伝えたい感謝の気持ちはたくさんあるのだけれど、めちゃくちゃ長くなりそうなので、今回はここで区切ろうと思います。
だってまだ、GRⅡ、K-1、X100F、X-T20との出会いが残っていますから笑
次回はGRⅡ・K-1時代について書きましょうかね。
今日もお読みいただき、ありがとうございました!
それではジュワッチ!
ドンさんぽ阿蘇 Cola Blogのシュンスケさんと阿蘇でフォトウォークして来ました。
みなさん、こんにちは。
今日もだらだらしてますか?
どうも、だらり庵 庵主のクロギタロウです。
鉄輪温泉で地獄を見た庵主ですが、翌朝には熊本県は阿蘇へと向かいました。
富士フイルムブログ界のドン、シュンスケさんとフォトウォークをするという幸運を掴んだからです。
というわけで、今回は阿蘇で撮影した絶景をお届けできればと思います。
いつもの3倍くらい写真を撮った気がします。
でも仕方ないのです。
シュンスケさんを独り占めして、二人きりでの撮り歩きですからね。
フジユーザーが涙を流して羨ましがるのが目に浮かびます。
それぐらい贅沢な時間を過ごすことができました。
それでは早速行ってみましょう!
登場人物と機材の紹介
シュンスケさん
富士フイルム周辺の情報を満載したCola Blogを運営されています。
充電器を忘れた愚か者にバッテリーを下賜してくださる(貸してくださるではないのです、下賜です)神としての一面もお持ち(本当にありがとうございました。おかげで翌日も写真を撮ることができました)
インドア派だそうで、普段はブツ取りをメインにされているので、そういった意味でも
今回のような雄大な自然の中での撮影は割とレア?
今回の使用機材はボディが富士フイルムX-pro2。レンズがXF18-55mm F2.8-4 R LM OISとXF56mm F1.2 R。
クロギタロウ
当ブログの庵主。
ステテコパンツで阿蘇を征く者。
X-T20の予備バッテリーと充電器を忘れてくる愚か者でもある。
父親のandroidスマホの充電器を実家のコンセントに繋ぎ急場をしのいだ。
使用機材には統一感がない。
PENTAX K−1にHD FA 28−105mm F3.5-5.6 ED。
富士フイルム X-T20にXF90mm F2 R LM WR。
RICOH GRⅡ。
フォトウォークの前日に温泉を堪能したため、体の芯が抜けて終始ヘラヘラしている。
草千里で緑を浴びる
晴天に恵まれた昼下がり、我々は阿蘇の絶景として名高い阿蘇山中央火口岳の一つ「草千里」の駐車場に集合しました。
阿蘇の山々を登ってくるのが大変だからでしょうか、いわゆる観光地にしては、それほどまでに人が多いという感じではありませんでした。
程よい人の数。
駐車場も十分な広さで整備されています。
駐車料金は普通乗用車410円。何度でも再入場可能です。駐車券はなくさないようにしましょう。
せっかく休暇でリフレッシュしにきているのです、激混みの人だかりの中で疲弊するようなことはなるだけ避けたいですから、多少苦労して登るにしても、阿蘇観光はオススメですね。
それにしてもなんという圧倒的な開放感でしょう。
山の上ということもあり、心地よい風が絶えず吹き抜けて、快適この上ない。
ここに来る途中で見かけた温度計によれば、この日の気温は27度。
非常に過ごしやすい気候でした。
どちらもGRⅡで撮影。
僕のパーティーではスナップと広角域担当です。
乗馬の体験をすることもできます。
馬たちの、その穏やかな表情からは想像もできないほどの体躯に圧倒されました。
後脚なんて僕のウエストよりも太かったです。
しかもビール腹ぷよぷよの僕と違って全体が引き締まった筋肉。
羨ましい限りです。
料金などは以下のサイトをご参照ください。
阿蘇草千里乗馬クラブ 観光ナビ 熊本県観光サイト なごみ紀行 くまもと
草千里を訪れた人々は、丘に登らないといけないという決まりでもあるのでしょうか。
みなさん、ずんずん丘の方へ向かっていました。
僕たちも向かいつつパシャパシャやりました。
子どもたちはやはり走りたくなるようですね。
普段こんなにのびのび走り回れるスペースはないですからね。
家族もカップルも手を繋いでピースフルですよ。
非常に牧歌的で、幸せの原風景を見たような気がしました。
こちらは草千里から少し下りたところにある、こんもりとしたお椀のような形状が特徴的な米塚です。
もっと高いところから撮れたらよかったのですが。
あか牛を喰らう
ひととおり草千里を撮ったところで、お腹を満たしに行くことに。
20分ほど車を走らせたところで阿蘇地方の名産「あか牛」をいただこうという魂胆です。
あか牛は熊本系と高知系の二種類がある褐色和牛の一種。
現在日本で生産されている和牛は黒毛和種が約95%を占めており、あか牛は全体の約1%だというから、かなり希少な牛だといえます。
そいつをな、いただくのじゃよ…ククク。
僕たちが向かったのは「あか牛丼いわさき」さん。
2018年3月にオープンしたばかりで、外観もスタイリッシュ。
肝心のあか牛のメニュー写真もシズル感が溢れていていい感じ。
僕たちは張り切って車に乗り込みました。
お店に到着して意気揚々と入り口に向かう僕たちの目の前に看板が。
「本日の営業は終了しました」
?
随分と物騒なことが書いてある看板です。
僕たちは各々の時計を確認しました。
午後2時半。
少し遅いけど、立派なランチタイムです。
いわさきさんの営業終了時間も午後4時。
お客さんらしき人たちの姿も店内に見受けられます。
これはひょっとして……
「お盆休みで普段の何倍もの客入りがあって、あか牛丼が売り切れてしまったやつ」じゃないですか……
がっくり肩を落とした二人の向かい側の通りに、幸いあか牛料理専門店「緑の資産 レストランロッソ」さんがあったので、そこに入りました。
お腹ペコペコだったのと、あか牛丼を食べられなかった悲しみから、二人とも肩ロースステーキ(200g)をがっつりいただきました。
脂肪分が少なくヘルシーな赤身肉は、実質カロリー0だし、結構な量でもペロリといけちゃいました。
美味かった!
大観峰で雲と戯れる
このまま黒川温泉で風情のある写真でも撮りますかあ、という話になり、車で向かっていたのですが、道中空を流れる雲があまりに気持ち良さそうだったので、これは雲を撮らねば!となりまして、こちらも名高い絶景「大観峰」に行くことになりました。
大観峰に向かう途中でこの絶景。
カルデラ内は平坦なので、田んぼのパッチワークが実に鮮やか。
到着と同時に車を飛び出して、カメラの準備ももどかしく、GRⅡでパシャリ。
こういう時の機動力は流石のGRⅡです。
覆いかぶさって来るような雲。
絶景撮るんじゃなかったの!?
帰って撮った写真を見返して唖然としました、大観峰じゃなくても撮れる写真で溢れていたのです。
なんだかんだ風景撮った経験がないので、無意識のうちに避けていたんでしょうか。
というかフルサイズ換算135mmのXF90mmをなぜ山の景観で使おうと思ったのか……
標高1000m近いところまでチャリで来た!?
何があったらこういう景観になるんでしょうか。
ドンと別れ、ひとり寂しくたろさんぽ
大観峰を満喫して、再び草千里の駐車場に戻って来ました。
ここでシュンスケさんとはお別れです。
穏やかながらも、写真を撮っている時の姿には首領の迫力がみなぎっており、さすがだなあという感じでした。
車の中では、いかにして今のシュンスケさんが生まれたのかというお話もしてくださり、興奮しました。
別れ際、X-H1で撮影したという生まれたばかりのお子さんの動画を見せてくださった時だけは、デレデレの父の表情でした。
○○さんぽの軍勢が美女を撮り歩く中、僕たち九州男児は実に男らしく黙々とシャッターを切りました(ビールも飲んでない!)
シュンスケさん、楽しい時間を本当にありがとうございました。
次はあか牛丼リベンジさんぽしましょうね。
ドンを見送って。
さて、一人になったわけですが。
フジユーザーであるシュンスケさんの手前ですからおとなしくしていましたが、ここでK-1が目を覚まします。
たろさんぽ(一人)の開演です。
日中は乗馬体験でお仕事をしていた馬たちが静かに草を食んでいます。
はむはむ。
平然と草を食んでますが、ものすごい迫力ですよ。
馬が歩いて来ました。
これは、リフレクションチャンス!
同じような写真で恐縮ですが、泥に膝をついてバリアングル使って頑張ったので見てやってください笑
ひやひや、阿蘇撮り歩き、楽しかったですねえ。
撮り歩く中で思ったのは、やっぱり広角レンズが必要だなあということ(そこ?)
撮る対象ごとにレンズを換えなきゃね。
というわけで阿蘇にはレンズを揃えてまた来たいですね。
今日もお読みいただき、ありがとうございました。
この記事を読んだ人がみんな地獄に堕ちればいいのに(大分県別府市鉄輪温泉でだらだらしてきました)
みなさん、こんにちは。
今日もだらだらしてますか?
どうも、だらり庵 庵主のクロギタロウです。
ついに、ついにやりました。
庵を結んで20記事目にして、ブログ名に恥じないだらだらを、かましてやりました!
お盆という機会をとらえて行ってきた、大分県別府市の鉄輪温泉(かんなわと読みます)が最高だったので、その様子を写真で振り返ってみようと思います。
みなさん、早く地獄に堕ちた方がいいですよ。
平成最後の夏を地獄で過ごすことができた僕ぁ幸せ者だなあ。
双葉荘と地獄アンバサダー
今回僕がだらだらの拠点としたのは、双葉荘という貸間旅館。
大学時代の友人である地獄アンバサダーよしづみ氏が絶賛しているお宿の外観は、昭和の風情がプンプンです。
こちらの光り輝く男が、これまでに60人以上もの人間を地獄送りにしてきた「地獄アンバサダー」よしづみ氏。
お仕事の関係で暮らしたこの地に魅了されて以来、鉄輪温泉や双葉荘の魅力を発信し続けているのだそうです。
現在は鉄輪を離れているにも関わらず、半月に一度のペースで双葉荘に宿泊しているというほどのハマりっぷり。
彼はもともと大分県出身ではあるのですが、鉄輪温泉の魅力には気付いていなかったのだそう。
大分県には魅力的なコンテンツがたくさんあるにも関わらず、それを上手に発信することができていないのではないかと、現在運営中のブログで奮闘しています。
oitaiitokoichidohaoide.amebaownd.com
理知的な文章と、ゆるゆるな大分の楽しみっぷりのギャップがたまらないブログです。
ノスタルジックが立ち昇る双葉荘
双葉荘に到着するやいなや、よしづみ氏が旅館の内観を紹介してくれましたので、写真で見ていきましょう。
建物の中なのに湯気がもうもうと立ち昇っています。
町のいたるところで湧いている天然温泉の恩恵です。
もともと風情のある部屋にラムネなんか置いたりしてみると、平成最後の夏が加速するのでオススメです。
世間では「平成最後」とささやかれていますが、本当に平成が終わるんでしょうか?
実はまだ昭和が続いているのでは?
このタイプの換気扇なんて、すごく久しぶりに見た気がします。
何を撮りたいのか分かりませんが、何せ湯気がいい味。
温泉街を練り歩く
いいねえ、いいねえと楽しんでいるとよしづみ氏が「外を歩こうか」と。
暑いのは勘弁してほしいところなのですが……ちょっとだけなら大丈夫かな、とカメラを片手に温泉街をふらふらしました。
足元に小さな温泉が。
町にはあちらこちらに無料の足蒸しがあります。
大分といえば、中津の唐揚げ。
ささみとももをいただきました。
どちらもブリンブリンで最高に美味しかった。
砂肝の唐揚げがこの日はなかったのが心残りです。
ハイボールでいただきましたとさ。
夕焼けと雲と扇山。
別府を抱くように構えている扇山は、毎年3月末頃に行われる「別府八湯温泉まつり」のメインイベント、「扇山火まつり」という野焼きで丸裸になるのです。
標高815mの山が赤々と燃えている様子は是非ともこの目で見てみたいものです(気になる方は画像検索してみてください。圧巻です)
町から湯けむりが立ち昇るのが見えます。
地獄を征く者の後ろ姿です。
いやー満喫です。
程よくかいた汗を、宿に戻って温泉で…ながーす……
あぁ、地獄、地獄、最高か。
温泉の様子は写真に撮っていませんが、こじんまりとした自家源泉の良いお湯でした。
お湯の噴出口は温泉成分が結晶化して、ちくわのようになっていました。
部屋に戻って地獄蒸しをいただく
汗を流してさっぱり。
すっかり極楽気分で部屋に戻った僕を、本当の地獄が待ち受けていました。
そう、名前を聞くだけでも身の毛がよだつ「地獄蒸し」です。
なんという物騒な響きでしょうか。
そんな地獄蒸しですが、実は調理方法のことなのです。
地獄釜という天然温泉の蒸気を利用して食材を蒸し蒸しに蒸してやろうというわけです。
ここにな、食材をぶち込むのじゃよ。
もちろん素手では入れられませんので、こちらの道具を使います。
その他の調理器具は台所で借りることができます。
よしづみ氏はここにいくつもの調味料を置いていました。
さすが地獄の門番。
早速調理開始です。
と言っても、やることはほとんどありません。
お皿に好きな食材を乗せて、地獄釜にセット、蒸し上げる。
以上。
誰でもできるのに、めちゃくちゃ美味しい蒸し料理ができちまうんですよ。
今回我々が挑戦したのは下のモノども。
①豚バラonもやし。
美味しいことが約束されているやつは当然入れましょう。
②冷凍食品のエビシューマイ
食材調達の時に、よしづみ氏が買い物かごにこいつを放り込んだのを見た僕は目を疑いました。
いやこれがまた爆ウマで驚きましたわ。
冷凍食品の持つポテンシャルを限界値まで引き上げる、地獄蒸しの恐ろしさを感じたハイライトでした。
激ウマすぎて罪悪感を抱くレベル。
お頭周辺の身がプルンプルンのほろんほろんで、どうにかなっちゃいそうでした。
しかも恐ろしいことにマルショク(大分発のスーパーマーケット)で250円。
二人で割ると125円/人という信じられないコスパ。
こちらは苦手な方もいらっしゃるかと思いますので、写真は割愛します。
以下、調理の様子です。
調理器具に食材を載せたザルをセットします。
食材を地獄に落とします。
この時調理器具の持ち紐を釜の外に出しておくことが重要です。
紐ごと中に入れてしまうと、アチチですので、食材を取り出せなくなります。
お酒など飲みながら蒸しあがるのを待ちます。
今回よしづみ氏が用意してくれたのが、大分県杵築市(きつき)の中野酒造さん「ちえびじん 純米吟醸」
こちらの「大吟醸」は今年、フランスの日本酒コンクール「KURA MASTER」で最高位のプラチナ賞を受賞したそうです。
鯛のアラとの相性が最高でした。
ほろほろの身を口に放り込み、ちえびじんをクイッ。
贅沢極まりない時間でした。
と、そんなことを言っている間に食材が蒸しあがったようです。
釜から取り出し
アチアチ言いながら部屋に戻り、熱々にポン酢をちょん、柚子胡椒をぷっ、とやっていただけば、もう地獄から抜け出せなくなります。
そしてビール!
翌日の朝が早いということで、500ml缶を一本だけ買っていたのですが、無論足りるはずもなく、即買い足しました。
買い足しついでに、九州民のソウルアイス竹下製菓「ブラックモンブラン」をゲット。
最高。
地獄蒸しは、蒸気が程よく食材の余分な脂を落としてくれるうえ、温泉の塩味が加わり甘さが膨らむ。
ヘルシーで美味い。
これ以上に素晴らしいことはそうそうないです。
よしづみ氏によれば、野菜たちは何を蒸しても無敵になるそう。
玉ねぎ、とうもろこし、ピーマン、白菜。
何を蒸そうかなあ、と考えるのも楽しいですね。
今回はもやしだけでしたが、それだけでも最高でした。
こんなこと言ってる。
いい具合にアルコールもまわって、最高に心地よい状態で就寝。
これが地獄なら、僕は積極的に堕ちていきたい。
翌朝は、起き抜けに温泉に浸かりました。
これ以上の贅沢があるでしょうか。
朝食も、もちろん地獄蒸しキメてやりましたよ。
ほらよ、ベーコンともやしだ。
ブラックペッパー(よしづみ氏私物)をオン。
朝からなんでもできる気持ちになれました。
地獄蒸し最高。
平成を30年近く生きてきて、地獄蒸しを体験したことのなかったこの日までの己の正気を疑うレベルで良かった。
僕が絶大な権力を握ることができたなら、国民全員に最低でも1日の「地獄休暇」を取得することを義務付ける法律を通します。
まだこの至福を堪能したことのない方、悪いことは言いません。
早く地獄に堕ちなさい。
千葉県松戸市の素敵な本屋さん せんぱくBookbaseに行ってきました。
みなさんこんにちは。
今日もだらだらしてますか?
どうも、だらり庵 庵主のクロギタロウです。
今は昔。
6月のある日、庵主宛に荷物が届きました。
中身を取り出してみると、本が3冊。
おや、手紙も同封されている。
なになに……
こ、これは!!
実は先ごろ、素敵なクラウドファンディングのプロジェクトを見つけたのです。
プロジェクトの内容は端的に言うと「本屋さんをつくりたい」というもの。
町に本屋さんをつくることにまず賛成なうえに、つくりたいという想いの誠実さ、強さに非常に感銘を受け、微力ながら支援させていただきました。
お手紙はそのプロジェクトの発起人の方から。
無事にお店が完成したというお知らせと、嬉しいことにお礼まで。
そして「ぜひお越しください」「いつでもお待ちしています!」の文言。
いつでも……
お待ち……
はいッッ!!というわけで、千葉県は松戸市にやってまいりました。
この日は6月17日。
本とお手紙が届いて約1週間。
いつにもまして not だらり庵でした。
そろそろ虚偽のブログ名ということで取り締まられそうです。
まあそんなことは置いておいて、今回は松戸の素敵な本屋さん(できたてほやほや!)せんぱくBookbaseさんに遊びに行ってきた様子を、写真と文章でお届けしようと思います。
駅から徒歩30分……ってそんなアクセス紹介あるかい!とお思いでしょうが、庵主はお目当の本屋さんがある街を歩き回らずにはいられないマン。
徒歩で行けるのならば、極力足を使って街を見回ります。
街の空気や、そこで暮らしている人たちの様子を肌で感じつつ、これから出会う本屋さんはどんなところかなあと考えながら歩く時間を持つことが欠かせないのです。
さて、せんぱくBookbaseさんは松戸市のほぼど真ん中、八柱エリアにあります。
この街を歩いて分かったのは、異様に石材屋さんがたくさんあるということ。
視界に入るお店が全て石屋さんというのはなかなか壮観でした。
通りの両端が全部石屋さんだなんて!
あれも石、これも石、とキョロキョロしていると、明らかに周囲と異なる雰囲気の建物が見えてきました。
こちらのオシャレな建物は、全室がDIY可能な、クリエイターの拠点「せんぱく工舎」さん。
八柱エリアから新たな文化を発信する人たちの”港”のような場所を目指してつくられました。
もとはお隣の「神戸船舶装備株式会社」という法人さんの古い社宅なのだそうです。
1階がショップ、カフェ、工房など、2階はアトリエとしての利用が想定されています。
この中の一部屋が、せんぱくBookbaseさんの店舗になります。
早速お邪魔してみましょう。
船出をかざったばかりの店内には爽やかな海風が吹いているかのよう。
灯台かしら?
船の積荷を思わずにはいられません。
本を満載した一隻の船のようなお店はこじんまりとしていて、可愛らしい。
お、シロクマがこっちを見てますね。
遊び心が随所に散りばめられていて、店内にいるだけでウキウキします。
そんな素敵なお店を立ち上げたのは、ライターをしながら「親子で読書を楽しむWebメディア兼本屋 親子絵本専門店NanuK(http://nanuk.shop/) 」を運営されている、えのもとさん。
彼女は「この町で暮らしている」と感じさせてくれた近所の八百屋さんやおせんべい屋さんが閉店してしまったことで、地域の人とゆるく繋がれる場所を失ってしまったのだと言います。
すごいのは、普通の人であれば「こんな○○があったら良いのになあ」とないものねだりをするだけのところを、「ないなら作った方が早いのでは?」と考えたところ。
そして考えたことを実行に移し、複数の店主が家賃と棚をシェアする「シェア店主」という形式で、とうとうこのせんぱくBookbaseの船出に漕ぎつけてしまいました。
驚くべきバイタリティです。
多くの人と協力して手作りした店内は、ぬくもりに溢れていて、故郷でもないのに「帰りたくなる」空気が漂っています。
えのもとさんのすごいところは、全てを一人でやろうとしなかったことです。
「地元で本屋をやりたい」と思っている人や、地域の人たちに呼びかけ、みんなで「町の人同士がゆるく繋がるための」本屋をかたちにしていきました。
ゆるい。
柱の落書きは前の住人の手によるものだそうで、面白そうだから残したといいます。
不思議とお店の雰囲気とマッチしているように思います。
子供達は、この秘密基地のようなお店でどんな本と出会うのでしょうか。
自分の人生に寄り添ってくれる1冊に出会うことができるでしょうか。
ただ一つだけ確実に言えるのは、えのもとさんがせんぱくBookbaseを始めなければ、子供達はこの素晴らしい空間で本と触れ合うことはなかったかもしれないということ。
未来ある子供達の豊かな成長のためにも、ゆるく繋がることのできる町の本屋さんは、あらまほしきものであります。
千葉や関東圏にお住いの方はぜひ足を運んでみてください。
きっと素敵なクルージングを楽しめます。
さて、今日はこれにておしまい。
今日も素敵な本との出会いに、感謝。