人生に寄り添う靴を作る靴屋さんが作るのは、優しい本でした。
みなさんこんにちは。
今日もだらだらしてますか。
どうも、だらり庵 庵主のクロギタロウです。
先日、岡山に行ってきました。
じわじわ夏が近づいているというのに、わざわざ晴れの国に向かったのです。
暑さに頭をやられちゃったんじゃないか、大人しく庵を結んでだらだら閉じ籠っとけよと思われる方もいらっしゃるでしょうが、まあ聞いてください。
- 庵主、魅力溢れる出版舎を発見す
- 奈良県は遠きにありて思ふもの そしてなかなか行けぬもの
- イベント会場は後楽園のすぐ近くで
- コーヒースタンドSTAND 6−10さんへ
- 『靴のおはなし1』とのファーストコンタクト
- NAOTについて
- 庵主、本と靴を買う
庵主、魅力溢れる出版舎を発見す
実は数ヶ月前、タイムラインにこんなツイートが流れてきたのです。
これを読むに、どうやら『靴のおはなし1』という本が出るらしい。
そしてその作家陣の中に僕の大好きないしいしんじさんが名を連ねている。
おお、これは読みたい!
どこの出版社さんから出るのかしら……ループ舎?
聞いたことないなあ。
なになに、「NAOTさん」が立ち上げた新しい出版社さんなのか。
NAOTさんとやらも知らないなあ。
一体どんな出版社なんだろう。
と、気になって調べていると、ループ舎さんのtwitterアカウントを発見しました。
出版社ではなく、「出版舎」なのだそう。
ループくんなるキャラクターもゆるくていい感じ。
俄然気になったのでそのままホームページにもお邪魔しました
ページからマイナスイオン出てるんじゃないかってぐらいに心地良さしかない!
この溢れるセンスから繰り出される本、面白いに決まってる!
何より面白いのが、NAOTという素敵な靴を売る靴屋さんの出版部門として始動したのがループ舎だったのです。
(NAOTについては後ほど詳述しますので、正座して待っていてください)
靴屋さんが作った靴に関するおはなしを集めた本。
なんて素敵なんでしょう。
これは単に本を買うだけじゃなくて、ぜひ遊びに行きたい!と僕はディスプレイの前で吠えました。
奈良県は遠きにありて思ふもの そしてなかなか行けぬもの
遊びに行きたいと息巻いたところまではよかったのですが、お店が奈良にあるということを知り、やや気持ちが沈静化しました。
姫路から絶妙に遠いのよねえ、奈良。
奈良だったら夏ぐらいに「とほん」さん(奈良県大和郡山市にある素敵本屋さん)に遊びに行く時に一緒に巡ろうかなあ、などと考えていたところに、NAOTさんが岡山で靴の受注会イベントをするという情報が転がり込んできました。
そこに「靴のおはなし1」もやってくるというではありませんか。
岡山なら楽勝で行ける!
僕は再び吠えました。
というわけで、僕は暑さが待ち構えていることが分かりきっている初夏の岡山市へと向かったのでした。
イベント会場は後楽園のすぐ近くで
はい、岡山着きました。
奈良と違ってあっという間です。
道中はおっさんがアクセル踏み込んでるだけで、面白いことは何もないし、写真も撮っていないので割愛します。
いやー天気いいですね。
さすが晴れの国。
受注会の会場は日本三大庭園の一つである後楽園のすぐ近くだそうです。
るるぶオススメ必至の有名観光地をガン無視して、早速向かいましょう。
※写真は注記がないものは全てうちのエース、PENTAX K-1にFA77mm f1.8 LimitedをのっけてのJPEG撮って出しです。
さあ行きましょう!
あ、こっちだ。
コーヒースタンドSTAND 6−10さんへ
はい着きましたよー(後楽園西側から徒歩1分)
こちらがNAOTキャラバン岡山の会場、テイクアウト専門のコーヒースタンド、その名もSTAND 6−10さんです。
後楽園から旭川沿い西に位置しています。
今回は時間がなかったのでいただけませんでしたが、こだわりのオリジナルブレンドコーヒー、手作りサンドイッチに焼き菓子、季節のジェラート、クラフトビールを楽しむことができるそうです。
次はビール飲みに来よう。
シックな看板が目印です。
お店の前の通りに看板も出ていました。
育てる靴、いい言葉ですねえ。
階段をあがってみましょう。
トンカントンカンと、小気味よいステップで。
『靴のおはなし1』とのファーストコンタクト
結構急な階段をのぼりきったそこに、お目当ての本が置いてありました。
あまりに唐突な登場に、いきなり本を手に取るのでなく、まるで靴が目当てで来たかのように靴が並べられているあたりに視線を泳がせるチキンな庵主。
あ!
惚れた……。
なんだこの素敵空間。
呆然としている庵主に、スタッフの方がお声かけくださいましたが、なんと応答したか記憶にございません。
洗練の極みといったオシャレ空間に慣れていない庵主はテンパりながら、息も絶え絶え、やっとの思いで来意を告げました。
自分は靴屋さんが出したという、世にも珍しい本を求めてやって来たのだ、と。
すると応対してくれた方も『靴のおはなし1』の制作に関わったメンバーだということで、すごく喜んでくれました。
なんだかこちらまで嬉しくなる笑顔が印象的でした。
(写真撮らせてもらえばよかった。ちょうどポートレート向けの77mm使ってたのに)
さらにお話をしていると、この本の装丁を担当された方も「黒木」さんだと伺い、またまたびっくり。
こちらは「クロキ」さん、僕は「クロギ」ですが、これはともに宮崎に多い苗字。
何これ運命?
僕が『靴のおはなし1』を買うのは宿命づけられていたのではないかしら、そんな風に勝手に思いました。
NAOTについて
NAOTは1942年から続くイスラエルの靴職人集団。
人間工学に基づいて、徹底的に歩きやすい靴を作らねばと力こぶを作ってできたのが、NAOTの靴たち。
彼らの表情は自信に満ちていて、僕たちに履いてみたいと思わせる魔力を持っている気がします。
こだわり抜いたインソールは、履き込むほどにその人の足の足形に沈んでゆき、世界に一つだけの靴に育ってゆくといいます。
庵主、NAOTを買う。
すっかりNAOTの靴たちに魅了されてしまった庵主。
気付くけば、おずおずとフィッティングさせてもらえませんか、とお願いしていました。
NAOTさんは絶対フィッティングさせるマンです。
一人一人の足にジャストな靴を選ぶために欠かせないこの過程。
これがあるのとないのとでは大違い。
NAOTさんの靴は履いているうちに自分の足の形に馴染んでいってくれるから、最初に選ぶときには少しキツめに選ぶ方がいいのだそうです。
自分が時を重ねていくのに、ぴったりと寄り添ってくれる。
なんて素敵な靴でしょう。
さて僕が撮ったものがNAOTの全てではありません。
他にも魅力的な靴がありますので、気になる方は公式サイトを覗いてみてください。
庵主、本と靴を買う
さて、長々と書いてきましたが、僕が言いたいのはこれだけです。
『靴のおはなし1』出来上がる過程も含めて、最高に面白いよってこと。
バラエティにとんだ著作者たち。
いしいしんじさんはやっぱり素晴らしかった。
装丁も文句なし。
ループ舎さんのコンセプトは「おしゃべりが わになって 本になる」
僕のおしゃべりが巡り巡ってたくさんの人に届いて、『靴のおはなし1』がでっかいわになることを願って筆をおきましょう。
今回は受注会でしたので、購入した靴が奈良から歩いてくる予定です。
届いたらまたそのはき心地をリポートしてみようと思います。
素敵な本との出会いに、今日も感謝。