Books だらり庵

面白かった本、訪ねた本屋さん、撮った写真なんかについてだらだら綴ります。ごゆっくり。

千葉県松戸市の素敵な本屋さん せんぱくBookbaseに行ってきました。

みなさんこんにちは。

今日もだらだらしてますか?

どうも、だらり庵 庵主のクロギタロウです。

 

今は昔。

6月のある日、庵主宛に荷物が届きました。

中身を取り出してみると、本が3冊。

おや、手紙も同封されている。

なになに……

 

こ、これは!!

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実は先ごろ、素敵なクラウドファンディングのプロジェクトを見つけたのです。

プロジェクトの内容は端的に言うと「本屋さんをつくりたい」というもの。

町に本屋さんをつくることにまず賛成なうえに、つくりたいという想いの誠実さ、強さに非常に感銘を受け、微力ながら支援させていただきました。

お手紙はそのプロジェクトの発起人の方から。

無事にお店が完成したというお知らせと、嬉しいことにお礼まで。

そして「ぜひお越しください」「いつでもお待ちしています!」の文言。

いつでも……

お待ち……

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はいッッ!!というわけで、千葉県は松戸市にやってまいりました。

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この日は6月17日。

本とお手紙が届いて約1週間。

いつにもまして not だらり庵でした。

そろそろ虚偽のブログ名ということで取り締まられそうです。

 

まあそんなことは置いておいて、今回は松戸の素敵な本屋さん(できたてほやほや!)せんぱくBookbaseさんに遊びに行ってきた様子を、写真と文章でお届けしようと思います。

 

駅から徒歩30分……ってそんなアクセス紹介あるかい!とお思いでしょうが、庵主はお目当の本屋さんがある街を歩き回らずにはいられないマン。

徒歩で行けるのならば、極力足を使って街を見回ります。

街の空気や、そこで暮らしている人たちの様子を肌で感じつつ、これから出会う本屋さんはどんなところかなあと考えながら歩く時間を持つことが欠かせないのです。

さて、せんぱくBookbaseさんは松戸市のほぼど真ん中、八柱エリアにあります。

この街を歩いて分かったのは、異様に石材屋さんがたくさんあるということ。

視界に入るお店が全て石屋さんというのはなかなか壮観でした。

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通りの両端が全部石屋さんだなんて!

 

あれも石、これも石、とキョロキョロしていると、明らかに周囲と異なる雰囲気の建物が見えてきました。

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www.google.co.jp

こちらのオシャレな建物は、全室がDIY可能な、クリエイターの拠点「せんぱく工舎」さん。

八柱エリアから新たな文化を発信する人たちの”港”のような場所を目指してつくられました。

もとはお隣の「神戸船舶装備株式会社」という法人さんの古い社宅なのだそうです。

1階がショップ、カフェ、工房など、2階はアトリエとしての利用が想定されています。

この中の一部屋が、せんぱくBookbaseさんの店舗になります。

早速お邪魔してみましょう。

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船出をかざったばかりの店内には爽やかな海風が吹いているかのよう。

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灯台かしら?

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船の積荷を思わずにはいられません。

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本を満載した一隻の船のようなお店はこじんまりとしていて、可愛らしい。

 

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 お、シロクマがこっちを見てますね。

遊び心が随所に散りばめられていて、店内にいるだけでウキウキします。

 

そんな素敵なお店を立ち上げたのは、ライターをしながら「親子で読書を楽しむWebメディア兼本屋 親子絵本専門店NanuK(http://nanuk.shop/) 」を運営されている、えのもとさん。

 

彼女は「この町で暮らしている」と感じさせてくれた近所の八百屋さんやおせんべい屋さんが閉店してしまったことで、地域の人とゆるく繋がれる場所を失ってしまったのだと言います。

すごいのは、普通の人であれば「こんな○○があったら良いのになあ」とないものねだりをするだけのところを、「ないなら作った方が早いのでは?」と考えたところ。

そして考えたことを実行に移し、複数の店主が家賃と棚をシェアする「シェア店主」という形式で、とうとうこのせんぱくBookbaseの船出に漕ぎつけてしまいました。

驚くべきバイタリティです。

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多くの人と協力して手作りした店内は、ぬくもりに溢れていて、故郷でもないのに「帰りたくなる」空気が漂っています。

 

えのもとさんのすごいところは、全てを一人でやろうとしなかったことです。

「地元で本屋をやりたい」と思っている人や、地域の人たちに呼びかけ、みんなで「町の人同士がゆるく繋がるための」本屋をかたちにしていきました。

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 ゆるい。

柱の落書きは前の住人の手によるものだそうで、面白そうだから残したといいます。

不思議とお店の雰囲気とマッチしているように思います。

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子供達は、この秘密基地のようなお店でどんな本と出会うのでしょうか。

自分の人生に寄り添ってくれる1冊に出会うことができるでしょうか。

ただ一つだけ確実に言えるのは、えのもとさんがせんぱくBookbaseを始めなければ、子供達はこの素晴らしい空間で本と触れ合うことはなかったかもしれないということ。

 

未来ある子供達の豊かな成長のためにも、ゆるく繋がることのできる町の本屋さんは、あらまほしきものであります。

千葉や関東圏にお住いの方はぜひ足を運んでみてください。

きっと素敵なクルージングを楽しめます。 

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 さて、今日はこれにておしまい。

 

今日も素敵な本との出会いに、感謝。