第1回 庵主の、だらだら読んだら?
みなさん、こんにちは。
今日もだらだらしてますか?
どうも、だらり庵 庵主のクロギタロウです。
2018年も大詰め、12月ですね。
年末も差し迫ったこの時期には、今年の色々を総括するものですが、だらり庵はこのタイミングで新たな取り組みを開始しようと思います。
その名も「庵主の、だらだら読んだら?」です。
取り立てて新しい企画!というほどのことは全然ないのですが、一応ご説明させてください。
「読んだら?」では、庵主が読んでオススメしたいなあ、と思った本を紹介していこうと考えています。
本の内容を評するために読んでいるわけではないので(そういう読み方ができないだけなのですが)単純に「この本面白かったよ!」とのたまうだけの企画です。
この企画から何かが生まれることを期待しているわけではなく、いつもこのブログを読んでくださっている方に、僕にできるほぼ唯一のお返しとして、面白い本を共有できたらいいなあと考えて、この企画を立ち上げてみました。
紹介する本たちには偏りがあるかもしれませんが、それも含めて気楽にご覧いただけたらと思います。
だいたい月に1・2回のペースで更新できればいいぐらいでしょうか。
ともかく、新企画をだらだらとやってみようと思います。
まずは11月に読んだ本たち、いってみましょう!
2018年12月の、読んだら?(4冊)
- 森下典子『いとしいたべもの』(2014年 文春文庫版)
- 吉田篤弘『金曜日の本』(2017年 中央公論新社)
- 鷲田清一『人生はいつもちぐはぐ』(2016年 角川ソフィア文庫)
- 近藤聡乃『ニューヨークで考え中』(2015年 亜紀書房)
- これから楽しみなだらだらたち
森下典子『いとしいたべもの』(2014年 文春文庫版)
たけさんぽ東京に向かう夜行バスのお供をしてくれた1冊。
23品の美味しい思い出に心が温まります。
これからの季節、カイロ代わりに懐に忍ばせておいて、ちょっとした時間に取り出してほっこりするのにもってこい。
この本に登場する品々を食べたことがなくても心に沁みてくるのは、食べ物から離れずには生きられない人間の肉体に眠る記憶を、深いところでくすぐられるからなのかもしれません。
美味しそうなものを目にするとお腹が空くのが普通ですが、これは読むとお腹が満たされる不思議な本です。
ちなみに庵主が一番好きなのは「カレーパンの余白」です。
吉田篤弘『金曜日の本』(2017年 中央公論新社)
タイトルと違い日曜日に読んでしまった、吉田篤弘さんの少年時代を辿ったエッセイ。
「金曜日に図書館で本を借り、土曜日と日曜日に読むのがなによりの楽しみだった」と言う、吉田さんの幼き日の思い出が、匂いや手触りを感じさせる文章で綴られています。
本だけでなく、映画やレコードといった吉田さんの作品に馴染み深いものたちについての思い出も。
身も心も手ぶらにして読みたい1冊です。
収載されている、百科事典18巻をかじった鼠が主人公の短編「窮鼠、夜を往く」も必読!
鷲田清一『人生はいつもちぐはぐ』(2016年 角川ソフィア文庫)
久しぶりに読んだワッシー。
生きることのままならなさに由来する苛立ち、戸惑い、不安に関するテーマを身近な言葉で語りほぐしてくれる1冊。
頭だけでなく、自らの身体を起点として語られる思考だからこそ、鷲田清一の言葉は沁みるのでしょうね。
時折顔を覗かせる関西弁にもほっこりします。
近藤聡乃『ニューヨークで考え中』(2015年 亜紀書房)
1年だけのつもりで単身ニューヨークに渡ってきた作者が、いかにして自分の居場所を見つけていったのかを、ユーモアを交えながらあれこれ描いているエッセイ漫画。
ガイドブックの中のキラキラ輝くNYとは違う、生きた人々との交流が肩の力を抜いてくれます。
力感皆無ながら、しっかり動きの見える描線もキュート。
そして何より本編の前に収録された始まりのエピソードが傑作!
これから楽しみなだらだらたち
うひひ、眺めてるだけでワクワクしてくるね、こりゃ。
というわけで、今回の「読んだら?」はここまで。
今月も気合い入れてだらだらするぞ!
皆様と素敵な本との出会いをお祈り申し上げて、バイバイ!