狂気のフォトウォーク「だららんぽ金沢」1日目
みなさん、こんにちは。
今日もだらだらしてますか?
どうも、だらり庵 庵主のクロギタロウです。
いよいよ個人的に今年最も楽しみにしているフォトウォークイベント、「たけさんぽ東京」が目前に迫ってまいりました。
楽しみすぎて、夜しか眠れません。
参加するメンバーや、同じ班の人たちとどんな話をしようかな、初めて会う人とも緊張しないで喋れるかしら、そうだ持っていくカメラとレンズはどれにしようかな、しゅんさんぽのおこぼれに預かって美女の撮影できないかな。
そんなことを思いながら過ごしています。
それほど楽しみにしているイベントに、ぶっつけ本番で臨んでいいものだろうか、そんなことも考えています。
結論から申し上げますと、否、です。
僕のようなボンクラは、事前に様々なシミュレーションをしてから参加しないと、当日テンパって1度もシャッターを切らない未来すらありえます。
これはいけない!
というわけで慌てて「たけさんぽ」のリハーサルに行って来ました。
場所は北陸の雄、石川県は金沢市です。
ストイックにストイックを重ねて、2000枚以上の写真を撮って来ましたので、練習の成果をご覧にいれようと思います。
僕の焦燥に巻き込まれた者たちを交えての愉快なフォトウォーク、だららんぽ金沢の開演です。
参加メンバー紹介
基本的に僕は出かける時には、目的地まで車で移動しています。
高速道路を使わないときにはガソリン代程度の出費で済むのですが、流石に金沢まで一般道路で走り抜けるのはしんどい。
しかし高速料金は馬鹿になりません。
そこで、少しでも高速代を下げるために生贄を用意しました。
それがこれからご紹介する3名です。
彼らのおかげで移動にかかる費用を4分の1に抑えることができました。
貴重な土日を僕に拘束されたうえに、お金まで払わされた超ハッピーなメンズはこいつらだ!
西嶋さん
いつもお世話になっている加古川のデザイナーさんです。
僕の数少ない素敵ポイントである、文庫本型の名刺をデザインしてくださったのが、この方。
そんな素晴らしい人ですが、カメラを向けると常におどけてくださいます。
楽しい。
メインカメラはSONY α7Ⅱ。
しゅんさんぽ
元たけさんぽ軍団の幹部。
今回の旅で庵主に撮られた1枚の写真のせいで、たけさんぽの逆鱗に触れてしまった哀れな男。
メインカメラはFUJIFILM X100F(かわいそうなα7RⅡは今日もお留守番)
けーすけ氏(さなぎ)
大阪在住のカメラマン。
「SHABA」と刻印された物騒なキャップがトレードマークの会社に縛られた囚人。
メインカメラはFUJIFILM X-T3(羨ましい)
いきなり言っておきますが、このメンバーで金沢行けてホント良かったです!
ずっとワイワイ喋りっぱなしで、男子中学生みたいな馬鹿話しながら写真を撮って、疲れたらお酒飲んで小学生みたいな話して、一言で申し上げますと、最高。
楽しさが伝わるような写真、バッシバシ載せていきます!
まずはだららんぽ金沢の初日の様子を喰らえ!!
出発(午前3時)〜山代温泉古総湯(午前9時)
あくまでフォトウォークの練習なので、なるべく長い時間撮り歩きたい!ということで、出発は午前3時になりました。
30分かけて西嶋さんとしゅんさんぽを迎えに行き、ついで大阪のけーすけ氏をピックアップ。
全員集合した時点で、午前5時です笑
移動中の車内で、今回の旅のタイトルが「#だららんぽ金沢」に決定しました。
提案者はしゅんさんぽです。
寝起きで頭がまわっていなかったのでしょうか、何度考えてもよくわからないイベント名です笑
「だらり庵」と「さんぽ」が混ざっているのだとは思います。
でも「さ」じゃなくて「ら」なのが不可解だと思っていたのですが、今思えばこの「らんぽ」はこの後の展開を密かに暗示していたのかもしれません…
さて、まず一行が向かったのは金沢の手前にある加賀温泉郷の一つ、山代温泉。
まだ何もしていないのに、いきなり体力の回復をはかります。
そこに「古総湯」という最高にハイカラな温泉があるということで訪れました。
そこで写真を撮りまくるのかと思いきや、浴場の様子は撮影NG(そりゃそうだ)
写真好きなら撮影したくなること間違いなしの、最高な浴場の様子が知りたい方は以下のページからどうぞ。
どうです、すごいでしょう?
明治時代の最先端、カラフルなステンドグラスが湯船に落とす光は幻想的で、ただでさえ気持ちのいいお湯をさらなる高みへと押し上げてくれています。
気持ちよすぎて疲れるレベルです。
僕たちも湧き立つ写欲を抑えつつ、のんびりとお湯に浸かりました。
珍しいことに、いきなりだらりのクライマックス。
最高に気持ちいい時間を過ごすことができました。
お湯からあがり、一行は撮影可能な2階で休憩。
トリコロールのステンドグラスがとても美しい休憩室。
全員体から湯気を発しながら撮影に勤しみます。
休憩なんてしてる場合じゃねえ!
この素敵空間はデザイナーの目にどう映ったのか。
気になります。
こちらのカメラマンは得意の水晶を持ち出してパシャりしてました。
君は何してるんだ。
僕を撮ってどうする。
ステンドグラス撮らんかい!
やれやれ、世話の焼ける。
一方の庵主はというと。
とりあえずカメラとレンズを撮っておきますね。
いやホント最高。
この日の山代温泉はあいにくの小雨でどんよりしたお天気。
晴れた日には一体どれほど美しいことになるのか。
ぜひまた行ってみたいです。
温泉のあとは何かお腹に入れたくなるのが人間。
休憩所の窓から気になるものが見えますねえ。
卵の撮影に定評のある庵主ですので、当然行きました笑
1個60円の幸福を喰らえ!
お塩を振って、ちゅるんと吸い込みます。
至福よ至福。
毎朝食べたい、マジで。
温泉まんじゅうも可愛い。
温泉地にある食べ物ってどうしてこうも魅力的なんですかね。
口福も味わったところで、申し訳程度に撮り歩きます。
口だけじゃなく、目にも仕事をしてもらわねば。
以下、黙々と写真が続きます。
雨だからこその楽しみ方も。
お寺には得意の美女はいませんでしたが、何が撮れましたかな?
あ!(ディレクションだということにしておこう)
僕も置いてみたけど、うまくいかない。
これは自然になっていました。
ホント紅葉って絵になりますね。
さあどんどん行きましょう!
だらり庵のくせに、思いがけずだらりしてしまいました!(あれ?)
次に一行がたどり着いた…ここはどこ?
分かりません!
ただ車窓から良さげな景色が見えたので、車を停めました。
そしてファミチキを食べました。
美味しかったです(写真はどうした)
車をおりて、美女を探すしゅんさんぽの図。
普段の様子が垣間見える良い写真ですね。
僕は美女じゃないので、シャッターの無駄遣いですよ。
全然関係ないけど、チラ見せするセーターの袖の色良いな。
しゅんさんぽ、美女が見当たらなくて見境無いモード。
と、こんな感じで遊びながら金沢を目指しました。
金沢到着(正午)
ふざけた一行が金沢市内にたどり着いたのは、ちょうどお昼。
この時間帯には美味しいものがあるところは混雑しているというのは、幼稚園児でもわかることなのに、金沢の胃袋「近江町市場」に殴り込みました。
フザケンナってぐらいに混んでました。
市場内の蟹と人どっちが多いか良い勝負じゃないかってぐらいの大渋滞。
帰省ラッシュの高速道路かと思いました。
これならルンバの方が早く進む。
人間なんて嫌いだ!
人間好き!
それにしても蟹は怪獣じみてる。
一杯17,000円とかありました。
お金にしか見えませんでした。
あまりに混みすぎていたので、市場でのお昼ご飯は泣く泣く諦めて、歩きます。
目にも鮮やかな海鮮丼を横目に見つつ歩む、いわゆる苦行です。
武士は食わねど高楊枝
というわけで僕たちはSAMURAIなので、半ば義務としてお城に向かいました。
金沢城です。
お腹がすいて力が出ないので、投げやりに撮りました。
でも侍なので痩せ我慢をしてシャッターを切り続けました。
お庭も広々としていて、気持ちいいです。
近江町市場もこれぐらい広ければいいのに。
お腹空きすぎたのかな?
みんな元気ね。
庵主はお腹空きましたよ。
それでも気力でシャッターを切ります。
鬼気迫るものがありま……せん。
とかなんとか言ってますが、日本三大庭園に数えられる兼六園に着くと、結局写欲がむくむく立ち上がるから不思議なものです。
右端にしゅんさんぽが見切れてるぅ!!
ところどころにふんわりした写真が混じっているのは、加工ではなく「ブラックミストNo.1」というフィルターの効果です。
使いこなせなさすぎて笑えます。
ちゃんと使えば素敵な写真が撮れます。
そしてついに一行はお昼をとらずに金沢最大の観光スポット金沢21世紀美術館へ突入。
ここも近江町市場に負けず劣らずの混み具合だったので、周りをフラフラしました。
それでも充分に楽しかったです。
美術館は大きなガラス窓がぐるりと張り巡らされているので、大変よい自然光が差し込んで来ます。
曇りが多い北陸ですが、金沢市内は珍しく快晴でした。
お、これは。
きまぐれだらり庵で味をしめましたね笑
集合写真です。
美術館の外で1日遊べますね。
とはいえ遊んでばかりもいられないので、とうとうお昼ご飯に!(午後3時)
執念の海鮮丼は涙の味がしました(美味しすぎた)
写真なんか撮ってる場合じゃないほどお腹が空いたので、勢いよくかっ込みました。
そして夕暮れ。
ちょうどこの日、兼六園では紅葉がライトアップされたのですが、思った以上に光量がなく、まるで何も撮れませんでした笑
もはやアンダーに振り切って。
僕にはどうしようもなかったので、iPhoneで撮ったりしました笑
そして金沢の街を彷徨い、一行はついに優勝へと歩を進め、酒の底に消えていったのでした。
というわけで、だららんぽ金沢の1日目終了です!
普段よりだいぶ長く、写真が多くなってしまいましたが、最後までお読みくださりありがとうございました。
それでは、また後日、だららんぽ金沢2日目でお会いしましょう。
東京 しのばずくんの本の縁日2018に遊びに行って来ました!
みなさん、こんにちは。
今日もだらだらしてますか?
どうも、だらり庵 庵主のクロギタロウです。
縁日。
その言葉を聞くと、幼い日の夕暮れ、母にもらった500円玉を握りしめて、ずらりと居並ぶ屋台の間を縫うようにして歩いた記憶が呼び起こされます。
握りしめた500円で、何を買おうか、頭の中で色々考えながら歩くのは、すごく楽しかった。
喧嘩祭のようなものは苦手ですが、周りの人みんながちょっと浮き足立って笑顔になっている、あの非日常感は、たまらなく好きです。
そんな縁日に、「本」が加わるとどうなるか。
だらり庵の出動ですよ。
というわけで東京 千駄木の養源寺で催された「しのばずくんの本の縁日2018」に行ってきましたので、その時の様子を写真と文章で振り返ろうと思います!
しのばずくん可愛い。
しのばずくんの本の縁日とは
一箱古本市の総元締め「不忍ブックストリート」によるブックイベントで、今回で3回目の開催となります。
住職さんも本好きなのだそうで、境内が本で埋まった景色を見てみたいということで実現した素敵イベントです。
当日は新刊書店や出版社、ミニコミ、リトルプレスなど、多種多様な出店で大賑わい!
本好きにはたまらない空間で、のんびり各ブースを冷やかしたり、休憩がてらビールを飲んだり、お店の人と本の話をしたりと、どんな楽しみ方をしてもいいのが魅力。
いやー、この楽しさ、日本中の本好きに届け!
超楽しいから!
写真たくさん貼ってくから!!
というわけで以下、会場の様子です。
本に満ちた空間にいられる幸せ
のっけから『すきやき』失礼します。
高松の「海の見える一箱古本市」でも見かけた一冊。
その時から気になっていた1冊。
とうとうお買い上げです。
境内の真ん中にはテントが貼られています。
こぼれる陽射しが気持ち良さ倍増です!
おっさんみたいな猫。
『ぐいのみ』気になる。
「みんな僕を読んでおくれ〜」という声が聞こえてきそうです。
「書肆 鯖」
周りの本を押しのける存在感を放つ看板です笑
鯖の次はサメ!
インパクトの強い本屋さんがたくさんでした。
本当に色々な本がありますね。
あ、主催の南陀楼綾繁さんの本だ。
姫路で行われた南陀楼さんのトークイベントで、この縁日に参戦することを決意したのでした、そうでした。
目にも楽しい本たちであることよ!
遊びに来た人たちの様子
本に誘われてたくさんの人々が。
みなさん、思い思いに本と触れ合っていましたよ。
豆本サイズ!
外で行われるイベントは、明るい雰囲気で楽しめるから、良いですね。
ピクニックシート敷いて、なんて気持ち良さそう!
ほら!
本全然関係ないけど、こんなに楽しそう!
うむむ。
本を選ぶ姿勢は真剣勝負!
すごく難しい本読んでそう。
大変だ!子どもが絵本に食べられてる!!
その他のあれこれ
会場には本以外にも様々面白そうなものがありましたぞ。
すごい!
ブックカバーのお店があるなんて。
しのばずくん可愛い。
視線を感じると思ったら、おしり探偵が……!!
尾行されてる!
猫のマスキングテープを売っていたのは外国の方でした。
ここは本の縁日、犬も歩けば本にあたる!
というわけで、楽しかった時間はあっというまにすぎてゆきました。
この後は、本のある風景を撮っている写真家 潮田登久子さんのトークイベントに参加してきました。
本屋さん、本を撮影する者としてぜひお話を伺いたかったので、とても貴重な時間を過ごすことができました!
トークイベントの様子は撮影禁止でしたが、お話の内容を僕のこれからの撮影で体現できれば良いなあと思います。
いやあ、本当に楽しかった。
遊びに来ている人たちの顔も笑顔一色。
でもそれぞれに色の違う笑顔ばかりで、カラフルさが心地よかった。
ぜひこれからもずっとずっと続いて欲しいイベントです。
というわけで、今回はここまで。
今日も、素敵な本との出会いに、感謝。
まだ見てるよ。
東京 三鷹の素敵な本屋さん 水中書店に行って来ました。
みなさん、こんにちは。
今日もだらだらしてますか?
どうも、だらり庵 庵主のクロギタロウです。
先日東京でフォトウォークをしたという記事を書きました。
その中で、少しふれたのですが、撮り歩きの途中でとある本屋さんに立ち寄っております。
遠くまで来て、ぬかりないですねえ。
都会のオアシスでも、激流でもない。ここは水中。
今回僕が訪れたのは、フォトウォークでお世話になったハチさんにご紹介いただいた「古本 水中書店」さんです。
だらり庵初の夜間の本屋訪問となりました。
道路を挟んで向かい側から写真を撮りましたが、この時点でワクワクしています。
非常に良い佇まいですね。
入り口のドアに書かれた店名も素敵なデザインじゃないですか。
こういう何気ないところに凝っているの、良いと思います。
100円棚でも気が抜けないのは良いお店の証拠
さっそく店内に入りま…おや?
何でしょう、お店の外にも本棚がありますね。
実は、こちらは全て100円のコーナー。
100円だからと侮るなかれ、お店に入る前にぜひチェックしておきたいところです。
思いがけない出会いがあるかもしれません。
こんな風にね。
へへへ。
探していたんですよねえ。
いやー、東京まで来てたまたま立ち寄ったお店の軒先で出会えるなんてねえ。
……おっと、お店に入る前から楽しんでしまって申し訳ない。
とはいえ、本当に入店前に一瞥の価値あり、です。
気を取り直していざ、入店しましょう。
水中で深く深く、息を吸う。そして吐く。
お店に足を踏み入れると、額の中から猫らしき生き物が「いらっしゃいませ」と出迎えてくれます。
なぜ桃から生まれ出ているのかはわかりませんが、ともかく歓迎されているようです。
写真の奥にちらりと見えているのが店主の今野さん。
写真は苦手だということなので、遠くからボカして1枚。
今野さんが三鷹にお店を構えて営業を開始されたのは、5年ほど前のこと。
当時29歳だったというから驚きです。
そんな今野さんも今では30代の半ば。
古書の仕入れに出向いた時に自分より年下の店主を見かけることも増えたかもしれないと仰られていたのが印象的でした。
徐々にアツくなって来ているのか本屋さん界隈???
今野さんの体が発する穏やかな空気がそのまま店内に満ちたかのような居心地の良さは、一度味わうと病みつきですね。
こぽこぽと口から気泡を吐く魚になった気分で本棚を回遊していると、お店の外に世界があることを忘れてしまいそうです。
外界が遮断された水の中のあの感じ。
いつまでも潜っていられたらいいのに、と小さい頃には思ったものですが、こちらの水中ではそれが可能です。
むしろ、長く潜っていればいるほど心地よくなってくるから不思議。
思わず溜め息をついて、また口の端からこぽこぽこぽ。
いつも忙しげにしているニンゲンも、ここでは動きが緩やかになっているようだぞ。
あくせくしていたら読めない本は、急ぎすぎている僕たちにブレーキをかける役目も果たしているのかもしれませんね。
泉鏡花全集、夜の雰囲気にぴったりじゃありませんか。
今回僕たちがお邪魔したのは日が暮れてからでした。
静かな時間が降り積もる店内は、深海のようにひっそりとしていて、本棚の間に隠れて本との出会いを求める魚たちの息遣いまで聴こえてきそうでした。
太陽のいる時間帯にはどんな雰囲気になるのでしょう。
本棚も夜とは違う表情を見せてくれるのか、気になってしょうがありません。
このお店も不思議なことが起こってもおかしくはないです。
本の天(上部)もたまには撮ってみたくなります。
古本屋さんというと、まだ多くの人のイメージとして、暗くてジメッとした店内、頑固親父がカウンターから睨んできそうというのがあるかもしれませんが(勝手な偏見です)
水中書店さんには絵本や漫画の棚もあります。
しかもかなり最近のラインナップも。
お子さん連れや、学校帰りの学生さんが立ち寄ってみても、絶対楽しめます。
あ、某インフルエンサーがオススメしていた『セトウツミ』だ。
こちらの『三鷹まち歩きマップ』には今野さんをモデルにしたキャラクターが登場しています。
三鷹の街を素敵に紹介してくれています。
僕も1冊いただきました。
三鷹には他にも無人古本屋「BOOK ROAD」さんがあるとハチさんも言われていました。
三鷹、今度はじっくり巡ってみたいですね。
店内には出番を待つ本たちがたくさん!
次に訪れた時には本棚の顔ぶれも随分変わっているんだろうなあ、と思うとワクワクします。
買取や仕入れが忙しい時期なのだそうで、こんな言葉しか僕には言えませんが、ファイトです今野さん!
さて、随分のんびりと泳がせてもらいました。
気持ちよかったですねえ。
ハッキリとした意味があって名付けられたわけではないという「水中書店」というお店の名前。
そのあたりの定形のなさが、今野さんという人格から流れ出ているのでしょう。
水はどんな形にも合わせることができます。
訪れた一人一人にあった形で居心地の良さを提供してくれる本屋さん「古本 水中書店」
オススメです!
ホームページはこちら 水中書店
さて、今回は珍しくご紹介いただくという形での訪問となりました。
自分のアンテナとは違うところからの情報というのは面白いですね。
自分の中での想定ができないから、いつもよりもだいぶ早めからワクワクしていました。
そして想定を超えていく面白い本屋さんに出会えたこと、感謝いたします。
今野さん、ハチさん、ありがとうございました!
(あ、本屋さんで立ち読みする客Aを演じてくれたしばさんもありがとうございます笑)
というわけで今回はここまで。
今日も素敵な本と人との出会いに、感謝。
緊急フォトウォーク! きまぐれだらり庵が最高に楽しかった!
みなさん、こんにちは。
今日もだらだらしてますか?
どうも、だらり庵 庵主のクロギタロウです。
最近よく言われるんです。
「クロギタロウは家に帰っているのか」
「毎週どこかしらにワープしている」
「どこでもドア持ってるんじゃないか」
「各都道府県に1人ずついるのでは?」
などなど。
失礼ですね。
1週間は7日。
そのうちの5日間(率にして7割以上!)も家にいる僕に対して向けられるべきではない言葉の数々。
憤慨しております。
ぷんっぷんです。
噴火もやむなしです。
ですから怒りに任せて東京に行ってしまうのもやむなし。
というわけで普段Twitter上で交流させていただいているお二人と、東京でだらりとフォトウォークかましてきましたので、今回はその時の様子をお送りしようと思います。
登場人物紹介
フォトウォーク開催の3日前に呼びかけたにも関わらず参加してくれたクレイジーなメンバーを紹介するぜ!
しばさん
千葉県在住、ブログ「ちばろぐ」を運営されているしばさん。
Twitter上のアイコンでは黒柴が頭に乗っていますが、実物には何も乗っていませんでした(あ、頭髪はフサフサでした)
とても穏やかな方で、大人の余裕を感じました。
実は手持ちのカメラ構成が庵主とそっくり。
しれっとカメラ取り替えても気付かないのでは?
ハチさん
ブログ「きまぐれハチログ」を運営されており、庵主も真っ青の機動力を誇る、パワフルなお方。
バッティングセンター大好き。
当日も、しばさん、庵主との合流前に超早朝フォトウォークをこなしているという剛の者。
他方、スマホのアプリを駆使して指先ひとつで素敵な絵を生み出すスキルも持ち合わせている。
羨ましい。
エアの方々にもたくさんご参加いただきました!
(なんか物欲神ばっかりだな…)
(タイラさんは無事、起きられたのでしょうか)
集合前(ノーマルだらり庵)
お二人と集合するまで何をしていたのかといいますと、夜行バスで新宿に到着してから3時間ほど撮り歩きつつ、もう一つの目的であるブックイベントに向かっておりました(電車代とかもったいないですからね)
というわけで撮ったものを何枚か。
特に特別な建物というわけではありませんが、窓が面白かったので。
遠くに見えるのはニューヨークのエンパイアステートビル???
16−55mmってそんな圧縮効果あったっけ?
お犬様にへつらう人。
随分でかいネズミだなあ。
午後3時:集合 永遠に始まらない写んぽ
ハチさんの目印のリュックを見つけられないしばさん、シンプルな服装で周囲に紛れるしばさん、背後を取られて振り返ったところを激写されるしばさん、色々ありましたが無事に上野駅に集合することができました。
普段Twitterで間断なくやりとりをしているので、挨拶もそこそこに早速最初の目的地「ROUTE BOOKS」へ向かいました。
こちらは3人が愛読しているブログ「かもめと街」で紹介されていた素晴らしく雰囲気の良いブックカフェ。
念願叶ってようやく行くことができました。
ここがどんなに素敵かということは、チヒロさんの記事を読んでいただくのが良いです。
お店の外の様子ですが、一見しただけではブックカフェとは思えません。
路地に面した植物の群はまるで森。
ちなみにこの森に生育する植物たちは買うことができます。
良い雰囲気。
味わいのある本棚たちは、お店の向かいにある作業場で作られたものたちでしょうか?
DIYできる人の後ろ姿ってかっこいい。
ちなみに最後の写真右端に見えている角材は「TAKE FREE」だそうです。
今回はフォトウォークなので、荷物になると判断。
本棚とか作ってみたいですね。
さ、美味しい飲み物もいただいたところで、フォトウォーク開始!
とならないのが 「きまぐれだらり庵」
おしゃべりしているうちになぜかお絵かきタイムに突入しました。
ここぞとハチさんに教わりながら、お題の「よこっち」さんを描きました。
どちらかというと絵は下手ではない方なのですが、スマホで、しかも指で絵を描くのがこれほど、難しいとは(ごめんね、よこっちさん)
改めて素敵な絵を描くハチさんに感服です。
という具合にだらだらをきわめ、ついにはエア参加のしむさんに怒られる始末。
怒られてしまいましたので写真撮りに行こう!
とやってきたのは初めての東京ドーム!
ずいぶん暗いですねえ。
なんとこの時点で午後5時!
平日なら定時!(帰れないけど)
何してたんでしょう僕たち…
フォトウォークとは……
といっても他のたけさんぽやしゅんさんぽでも毎回こんな感じです笑
一緒に撮り歩く人とのおしゃべりが何より楽しい!
というわけで、ここぞとばかりにだらだらしました。
撮ると決めたら夢中よ!
メリーゴーランドなんて久しぶりに見ました。
人生で乗ったことないかも。
アイコンで想像していたよりだいぶ大きかったしばさん。
大型犬でした。
ハロウィンが終わると途端にクリスマス仕様になる潔さ。
ここでふと面白いことを思いついたので実行。
反射を利用しての集合写真です笑
これなら顔出しNGのお二人とも並んで撮ることができました!
球の数だけ増えるよ!
まるで大所帯フォトウォーク!
今回のベストショット。
ほら、みんなハチさんとデートしてる気分になれるでしょう?
隣に立っている自分の姿を想像しても、ええんやで?
ありがとうXF90mm。
と、ここまでは和気藹々として非常に楽しいフォトウォーク。
からの、ハチさんのホームグラウンド、バッティングセンターで露呈する圧倒的運動不足…!!
特に野球経験があるわけではないハチさんですが、仕事帰りに立ち寄るほどバッティングセンターがお好きなようです。
ほとんど空振りしないハチさん。
素晴らしい。
見よ、この迫力。
同じく野球経験のないしばさん(陸上部)も空振りせず力強いスイングでした。
その隣でくるんくるん軽快に回る扇風機の役を買って出た野球経験者の庵主。
バッティングで暑くなったお二人のために一肌脱いだというわけですよ(こんなに打てなくなっているなんて…)
太ももがちぎれるかと思いましたが、体を動かすのは良いですね。
その後、三鷹に移動して、ハチさんオススメの本屋さんの取材をしましたが、そちらはまた別の記事で書くのでお楽しみに!
本屋さんまで満喫できるなんて、こんな僕得なフォトウォークありますか!
もうこの時点で大満足ですが、もちろんアレを忘れてはいけません。
アレ、キター!!!
もうここからは言いたい放題の飲みたい放題、大宴会です。
酔っ払いがウインナー転がしたり。
まだ酔ってないのに七味を大盤振る舞いしたり。
X-H1に搭載されたフイルムシミュレーション「ETERNA」で撮るとモツ煮が全然美味しそうじゃないことに気付いたり。
とにかく全てが最高でした。
こんなに素敵な1日を過ごすことができたのも、ノリでお誘いしてその倍返しぐらいのノリノリで参戦してくれた、しばさん、ハチさんのおかげです!
また一緒に、今度は関西で飲み歩き、撮り歩きしたいなあと思った庵主なのでした。
というわけで今回はここまで。
最後までお読みくださりありがとうございます!
おまけ
お二人と別れて一人寂しく新宿をだらり庵。
富士フイルム至高のレンズ。XF16−55mmデビュー戦してきたよ!
みなさん、こんにちは。
今日もだらだらしてますか?
どうも、だらり庵 庵主のクロギタロウです。
先日本屋さんでの撮影に特化したカメラ(と勝手に僕が呼んでいるだけですが)として富士フイルムのX-H1を迎え入れたという記事を書きました。
最高、最高と書いていましたが、ただ1点、本屋さんの撮影のために欠けているものがありました。
それは、お店の外観、内観、本そのもの、店主さんを一本で撮りきることができるレンズ。
最高のカメラを手にしていても、レンズがなければ写真を撮ることはできません。
もちろん、富士フイルムの素晴らしいレンズを持ってはいました。
しかし僕が持っていたのは、ズーム機能のない単焦点レンズか、もしくはズームが出来てもお店全体を写すことが出来ないレンズでした。
それらのレンズが生み出す写真には何の不満もありません。
でも。
どうしても1本で全てを賄えるレンズが必要でした。
しかも最高の画質で。
そんな素晴らしいレンズがあるのかよとお思いかもしれません。
あるんですよ。
富士フイルムには。
見てくださいこの赤いバッジ。
これがあなたの世界を変えるフジノンレンズ、XF16−55mm F2.8 R LM WRです。
はあ、最高。
このレンズ自体について詳しく知りたい方は、僕のブログをあとにして、以下にご紹介する富士フイルムブログ界のドンの記事をお読みください。
僕には技術的、スペック的な話はできないので笑
じゃあお前はこの記事で何をするんだよ、という話になるのですが、僕にできるのはただ撮った写真を貼る事だけです!
バシバシ貼ります!
フットワークだけは抜群なつもりなので!
この最強レンズを手にしたその二日後に、姫路から車を走らせて香川に行ってきましたので、その時に撮った写真をご紹介しようと思います。
ズームレンズ、楽しいよ。
今まで僕が持っていた最も広い範囲を写せるレンズと比べ、広角端で約2mmほど広いXF16-55mm。
たかが2mmと侮る無かれ、完全に別世界ですから。
とか何だか言ってますが、ともかく写真を貼っていきます!
お寺の屋根瓦の一枚一枚がしっかり写っているかと思います。
この広さはあらゆる場面で活躍します!
あれとあれを写してっと選択する余地が広がる16mm!
広いから、水面写しがちです。
ここまで広くなくていいから池のある家に住んでみたい。
ここまでフィルムシミュレーションはVelviaです。
次は35mm判換算で84mm相当の望遠端で撮影したものを貼っていきます。
正直なところ、本屋さんの撮影をしない限り、僕は広角端を使うことはほとんどありません。
135mm大好きマンな僕としては、よりそこに近い55mm側を使う頻度が高いのです。
お寺の欄干、ちょっと高いから子どもは登っちゃいますよね。
エプロンの襞による陰影もしっかり写しきっていると思います。
何の役にも立たないエプロンのボタン可愛い。
縦構図でも、面白そうなもの全部入れることができる、程よい圧縮効果です。
マムアンちゃん可愛い。
これだけグーグルフォトのオーリーという編集効果使っています。
なんかレトロな感じになります。
もういっちょ縦構図。
とろろ昆布みたいな苔ェ…
岩の質感…
樹木の肌ァ…
季節が進んで、紅葉したら素敵なんだろうなあ。
と思いがちですが、個人的には画面右側の幹の描写が好きです。
ちょっと彩度高すぎですが、緑はこれぐらいでもいいかと思ってしまう男です。
適度に圧縮されて、小道がいい具合にうねっているかと思います。
下から見上げるのやってみたかった。
陰影大好き。
背景なんていらんのです。
やっぱりいるかも。
栗のツヤがすごい。
栗ご飯食べたい。
ただ机の上のコップを撮っただけ。
だけどなんか好き。
そう思える写真が撮れてしまうので、上手くなったと勘違いさせてくれます笑
菊の花がこんなに艶っぽかったなんて…。
ここからはテイストがガラと変わります。
Twitter上で仲良くさせていただいているmameさんが使われているフィルムシミュレーション(クラシッククロームのカスタム)をパクらせて参考にさせていただいたものを載せていきます。
さっきはあんなに艶っぽかった菊があら不思議。
超かっこよく撮れました。
いやあ、この設定を知ることができてホントに良かった。
この素晴らしきカスタムを紹介されているmameさんのブログ、超絶可愛いペキニーズのムスカくんも登場するので、ぜひ!
というわけで、XF16−55mmで撮った写真をご覧いただきました。
また一歩、富士の樹海の奥に踏み込んだような気がいたします。
それもこれも普通だったら16万円ほどするこのレンズを、かなりお手頃な価格で紹介してくれたよこっちさんのおかげです。
おかげすぎて、へこへこ媚びへつらおうと思います。
今僕が最も媚びへつらいたいブロガーNo.1のよこっちさんが運営される「ASOBITRIP(あそびとりっぷ)」もぜひご覧ください。
広島のおしゃれなお店や、主にSONYのカメラについて知ることができます!
最後は謎の宣伝ラッシュになってしまいましたが、とりあえず今回はここまで。
最高のカメラに最高のレンズを載せた今、僕の写欲は破裂寸前。
多分尋常じゃないペースで写真を撮りに行くと思います。
さあて、次はXF16−55mmとどこに行こうかな。
ねえ、ムスカ?(違う)
高松には本好きを極楽送りにする温泉がある。
みなさん、こんにちは。
今日もだらだらしてますか?
どうも、だらり庵 庵主のクロギタロウです。
僕は本が好きです。
そして温泉が好きです。
願わくば、本を読み、温泉に入り、美味しいものを食べて、本を読み、また温泉に入っては本を読み、静かに寝落ちする。
そんな日々を送りたいと思っています。
リラックスの極致である温泉に浸かりながら本を読む(セットで日本酒もあればなお良し)
これ以上に贅沢な時間の使い方、そうそう無いと思うわけなのです。
そう、無いと思っていたのですが!
あったのです。
この世の極楽が。
高松に。
ということで今回僕が行って来たのがJR高松駅から車でおよそ20分というお手軽な距離にある仏生山温泉です。
って何ですかこの外観。
僕が約30年生きてきた中で築き上げた温泉のイメージとかけ離れている!
お洒落だ…
こちらの建物、2007年にはグッドデザイン賞を受賞しているのだそうです。
温泉がグッドデザインがの対象になるなんて知らなかった…。
でも、温泉施設なのにスタイリッシュすぎて落ち着かないんじゃないの?
そんなことを思いつつ、館内に足を踏み入れると…
おお、ストーンと突き抜けたスペース。
に、何でしょう。
写真右端に写っている白いとんがりコーンの行列は?
もっと近づいてみると…?
あ!
50m書店?
なにそれ可愛い。
このミニマルな書店では、壁沿いにシューンと本が並べられていて、1冊200円でお買い求めいただけます(中古です)
しかもです。
仏生山温泉では、湯船に本を持ち込むこともできるのです!
長年の夢だった「温泉に浸かりながら読書」ができる!!
ここでこそ、「だらり庵」は完成する…!!
男湯内部の写真はもちろんありませんが、確かに本を読んでいる紳士がちらほらいらっしゃいました。
屋内の温泉では流石に無理なので、皆さん露天風呂で青空読書と湯治に励んでいらっしゃいました。
最高の時間を過ごすことができるのですが、のぼせてしまうことにだけは注意が必要です。
ぬるめのお湯ですが、あまり没頭してしまうタイプの本はチョイスしない方が良いかもしれませんね笑
お湯はツルツルとすべりの良い感じで、お肌に良さそうでした。
大満足!
で、重ねて個人的に大満足だったのが、サウナです。
通常のサウナはひな壇のような構造になっていて、じっと座って汗をにじませるスタイル。
仏生山温泉では床に寝転がってサウナを楽しむようになっていました。
サウナで横になるのは初めての経験でしたが、これが実に良かった。
タオルを敷いて仰向けになり、床に背中をつける形になるので、身体中の余計な力を抜ききってサウナを味わうことができます。
弛緩しきって蒸気と熱に身を委ねると、多幸感が全身を満たしてゆくのが分かります。
あまりに心地よいので、天国の、いや、宗教が違うので言い方を変えましょう。
涅槃’sゲートが開きます。
3年ぐらい寝転んだままでいたいと思いました笑
骨抜きになって休憩スペースに戻ると、たくさんの人が人じゃない形になって、思い思いにだらけていました。
老いも若きも温泉の前にはあまりに無力。
さらけ出された人間の怠惰展覧会の様相を呈した休憩スペースは、少し可笑しかったです。
休憩スペースには物産コーナーも。
素朴な団扇。
ロゴが可愛いです。
おうどんがいただける喫茶スペースもあります。
というわけで肉うどん!
美味しゅうございました。
というわけで簡単なご紹介になりましたが、本と温泉、うどんが楽しめる仏生山温泉。
最高だからみんな行こうぜ!!
僕が訪れてから帰るまでずっと本を読んでいたおじさんのバックショットでお別れといたしましょう。
最後までお読みくださり、ありがとうございました!
香川の素敵な本屋さん「本屋 ルヌガンガ」に行ってきました。
みなさん、こんにちは。
今日もだらだらしてますか?
どうも、だらり庵 庵主のクロギタロウです。
みなさんには気に懸けている方はいますか?
恋人、お友達、知り合い、仕事仲間。
その形はなんであれ、自分の心のどこかしらに、少しでもスペースを占めている人がいますか?
先の週末、僕はいつものごとく本屋さんに行ってきました。
この時本棚を眺めていた僕の脳裏には、いろんな人の顔が浮かんでは消え、浮かんでは消えしていました。
それはみんな僕がどこかで気にかけている人たち。
今まで遊びに行った本屋さんでは、僕は自分のために本を吟味していました。
今回訪れた本屋さんでは、不思議なほど自分というものが奥の方に引っ込んでいました。
それが何故なのか、この記事でそれをゆっくり解きほぐしてみようと思います。
お邪魔したのは、香川県は、高松市の中心市街地にお店を構える「本屋ルヌガンガ」さん。
早速写真と文章で見ていきましょう!
ルヌガンガについて
まず、なんでしょうね、この名前。
僕は最初、何かの怪獣の名前かと思いました。
「ルヌガンガ」この不思議な響きを持つ店名は、スリランカで話されているシンハラ人の言葉で「塩の川」を意味しています。
スリランカの建築家ジェフリー・バワが50年かけて建設した邸宅の名前でもあります。
時間をかけてお店を育てていきたいという想いが込められた店名なのですね(店舗HPより)
本屋さんというのは一朝一夕にはできませんからね。
しっかり時間をかけるというのは本屋さんにふさわしいことだと思います。
本屋ルヌガンガは新刊書店。
本棚では、無条件に並べられたベストセラーではなく、店主の中村さんが一冊一冊丁寧に吟味し、セレクトされた本たちが押しくらまんじゅう。
ひしめく本たちが自信に溢れているような気がしました。
そしてこの予感が正しかったことを、店内を巡るうちに確信しました。
店主との心地よい距離感
この本屋さんの大きな魅力の一つに、店主さんの人柄を挙げたくなるほどに、ルヌガンガ店主の中村さんは魅力的な方でした。
中村さんは3年書店員として勤めた後、10年にわたり本屋さんとは離れたサラリーマンをされていたといいます。
それだけ期間をおいて本屋さんを始めたにも関わらず、ここまで魅力的なお店が作れるのかと、驚きが止みません。
撮影に入る前に店内をひと回りして、購入する本をレジに持って行った時、積み上げられた本を撫でつつ、中村さんが口を開かれました。
「吉田篤弘さん、川上弘美さん、菊池亜希子さんがお好きなのですね」
その優しい声色と眼差し、微笑みにズギュンでした。
店内の撮影をしている際に、よくよく観察しているとレジに本を持ってきたお客さんと必ず言葉を交わされている中村さんの姿に気付きました。
そこで生まれるささやかな交流が、訪れた人にとってこのお店を特別な場所にしているに違いありません。
なんでもインターネット上で対面でのやりとりなしに欲しいモノを購入することのできる時代に、このやりとりは一見非効率的で無駄なものに思われるかもしれません。
しかし、このやりとりを重ねていくうちに、本屋さんがかけがえのない「馴染みの店」になっていくのです。
自分がチョイスした本を選んだお客さんに対して、ホスピタリティを示す姿勢が垣間見える中村さんは、やり手ですよ笑
店内の様子
広すぎず、狭すぎず。
店主の想いが隅々まで充満し、かつ訪れた人が気疲れしない程度の店舗のサイズというのは意外と重要だと思っているのですが、そういう意味でルヌガンガは極めてベストに近いサイズ感であるように思います。
店内の様子を写真と申し訳程度の文章でご紹介したいと思います。
見た目にも素敵な本は心が惹かれますね。
その配置の仕方が絶妙です。
辞典を並べているだけ。
されどこの違いを見せられると、一冊ずつ吟味したくなりません?
店舗でのイベントのお知らせも。
信じられないような数のイベントが行われていることが、カレンダーを見てもわかります。
読書会やトークイベントを通じての、本を読む人たちの繋がりを模索するルヌガンガ、やはりカッコイイです。
店舗の一番奥はひな壇のようになっており、上にいくほど硬さが増しているような気がしました。
各段には靴のままで上がることができます。
こちらは、お店を訪れたお客さんによるポップです。
いいですねえ、このお店でなければならない理由を一つずつ積み上げていくお店の作り方が実に素敵だと思います。
それにしても蛇腹な本って気になります。
なぜか本棚の隣で身長を測れたりします。
店内では飲み物をいただくこともできます。
こちらはお酒ですね(車なので遠慮しました)
なんでしょう、井伏鱒二の「山椒魚」を思わせるようなパッケージですね。
飲んでみたい笑
本棚を見ているとあの人の顔が浮かぶ
ルヌガンガの本棚は、それぞれきちんとジャンルで分けられています。
本棚を眺めているとなぜでしょう、多くの人の顔が浮かんできました。
この本はあの人が読んでいそうだな。
読んでいなくとも、あの人に似合うだろうな。
どの棚を見ていてもそんな本が次々に登場するので、「自分のための本」を選ぶのに一苦労でした。
こんなことは初めてです。
お?
この本、あの人はもう読んだかしら?
そんなことが気になってしょうがない本棚たち。
イベントの多さも、中村さん自らの選書も、全国の本屋さんを見渡してみればそこまで珍しいものではないはず。
しかし、ここルヌガンガでなくては成り立たないこの空気感。
そんなものがこのお店にはあるのかもしれません。
その「何か」を僕はまだつかむことができませんでした。
だからまたこのお店に足を運ぶんだろうなあ、そんな風に思いました。
一つだけ言えるのは、ご主人の中村さんが常にお客さんのことを気に懸けているということ。
アパレルや家電量販店のような、時には圧力のようなものを感じる接客ではなく、寄り添うようなその中村さんの姿勢は、本を選ぶ人たちに安心感のようなものを与えているのかもしれません。
お客さん(読者)のことを心底思ってのおもてなしの心地よさ、ぜひ味わってもらいたいものです。
さて、今回はここまで。
最近瀬戸内地域の本屋界隈がアツいというのは感じましたが、その中にあってもいかにもマイペースで本と人の出会いを後押しするこの姿勢が非常に良かった。
この本屋さんに通うためだけにこの街に住んでもいいな、そう思わせるような素敵なお店でした。
あまりの心地よさに、先日一箱古本市で手放した本よりも多くの本を買ってしまいました笑
ともかく、皆さんにはぜひ足を運んでいただきたいと思う次第です。
さ、今日はここまで。
今宵も素敵な本や、本屋さん、人との出会いに、感謝